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膝の疾患について

記事ID:0003464 更新日:2021年3月1日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示 <外部リンク>

膝関節について

 膝関節は太ももの骨(大腿骨)、すねの骨(脛骨)、お皿の骨(膝蓋骨)からなる関節です。さらに関節周囲には骨をつなぐ靭帯(側副靭帯)や筋肉があります。また関節の中にも靭帯(十字靭帯)やクッション作用のある半月板が、また骨の表面は弾力性のある軟骨に覆われており、それらの作用で膝の安定性を保つことができています。

膝関節についての画像

膝関節の疾患について

 経年的な使い痛みや、炎症によるもの、またスポーツ活動時の外傷により痛みを生じます。主な疾患として以下のようなものがあります。

変形性膝関節症

 骨の表面を覆う軟骨が擦り切れて摩耗したり、なくなったりして骨の変形を生じます。進行すると歩行などの生活が困難になります。

変形性膝関節症の画像

半月板損傷

 膝のクッションの役目をする半月板が割れる(断裂)ことにより、膝の曲げ伸ばし時にひっかかり痛みを生じます。若い人では主にスポーツ活動時の外傷でおこり、また軟骨と同様に年齢とともに擦り切れる場合もあります。

前十字靭帯損傷

 前十字靭帯は関節の中にある2つの十字靭帯のうち、前方にある靭帯で運動するときに膝を安定化させる役割があります。これが損傷すると膝がはずれそうなどの不安定感を生じ日常生活やスポーツ活動に支障がでます。

前十字靭帯損傷の画像

手術治療について

人工膝関節

 人工関節とは人間の関節機能を備えた金属の器具です。損傷した関節の表面を切り取って、代わりに金属を取り付けます。また金属の間はプラスチックを挟み金属が擦れないようにします。人工膝関節には関節をすべて置換する人工膝全置換術(TKA)と一部のみ置換する単顆置換術(UKA)、膝蓋大腿置換術(PFJ)などがあります。UKAやPFJなどの部分置換術では十字靭帯が温存でき、侵襲も小さいため傷が小さく、回復が早く、膝がよく曲がります。

人工膝全置換術(TKA)のレントゲン画像
TKA

単顆置換術(UKA)のレントゲン画像
UKA

膝関節鏡手術

 膝周囲に約1センチの傷を2~3個作成し、関節内に直径数ミリのカメラを挿入して内部を観察し、細い器具を使い内部を操作します。異常所見があれば同時に処置がおこなえます。小さな傷で手術を行うことが可能で、体への負担が少なく早期の社会復帰が可能となります。

鏡視下半月板切除・縫合術

 半月板が断裂して不安定な部分を一部切り取る(切除術)または縫い合わせます(縫合術)

鏡視下半月板切除・縫合術の画像

鏡視下前十字靭帯再建術

 断裂した前十字靭帯の代わりに、太ももの裏の筋肉の腱(ハムストリング)やお皿の骨の腱(膝蓋腱)を移植します。

鏡視下前十字靭帯再建術の画像

自家骨軟骨移植術

 外傷などで大腿骨の軟骨が損傷した際に、自分の正常な軟骨組織を採取して、損傷した軟骨部に移植します。円柱状に採取した軟骨を移植する骨軟骨柱移植術などがあります。

自家骨軟骨移植術の画像


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