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病院事業管理者からの報告

記事ID:0003379 更新日:2025年4月1日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示 <外部リンク>

令和7年4月1日
病院事業管理者 兼 院長 生田 肇

新年度のあいさつ

院長の画像

私が2020.4.1に病院事業管理者兼院長に就任してから5年が過ぎました。この5年間はコロナ、コロナ後の5年間でしたが、いよいよその終息を迎え、面会制限などコロナ前の状況にもどりつつありますが、オンライン発熱外来などは引き続き継続しています。世界情勢では2022.2.24ロシアのウクライナへの軍事侵攻から3年が過ぎ、2023.10月からのイスラエル・ハマスの戦闘も終戦を迎えておらず、アメリカではトランプ大統領の再登板で世界が軍事面、経済面においても予測不能な状態となっています。国内では自公政権が過半数を維持できず、物価上昇も相まって、今後の政治情勢が不安定となっています。
 さて、病院に目を向けると、老朽化に伴う新病院の移転建替えに向け、昨年度は市長の諮問委員会である外部委員による『新病院にかかわる基本構想、基本計画検討委員会』が構成され、計5回の会議後、2025.1.29に市長への答申が行われました。今年度は基本設計・実施設計の予定となっています。この建替え計画では、地域医療構想の中での当院の役割分担を考えた新病院となっており、急性期病院から回復期に重点を置いた病院へと変わっていきます。当院では2015年8月から回復期病床の運用を開始していますが、病床数を2020年度に199床に縮小し、新病院開院までに病床数を徐々に減床し、2030年新病院開院時には急性期56床(感染症4床含む)、回復期80床、計136床の予定となっています。市の方では新病院を中心としたメデイカルタウン構想がプランされており、近い将来に加西市の医療体制の変化の可能性があります。昨年度は『医師働き方改革2024年度問題』が課題となり、年間960時間以上の時間外勤務をさせてはいけないということですが、職員への意識づけを行う中で、その課題はクリアできています。また、医師不足については、継続的な課題であり、神戸大学病院からの適任者の招へい、北播磨総合医療センターを主とする近隣基幹病院からの医師の派遣、個別募集、市が実施している医師奨学金制度のPRなどを行いながら、対応していきたいと思います。医師の負担軽減に関しては、タスクシェア・シフト、チーム医療の推進を行っていますが、医療者不足は医師に限っておらず、スキルをもった職員の減員に伴う、病院機能の低下が危惧されます。これに対しては職員募集という方法ではなく、各個人のスキルアップと評価、職種をこえたスキルの伝達、など、この病院の方向性のもとに協力体制を作っていきたいと思います。
 ところで、昨年度病院目標は『やさしい病院への方策を具現化していこう』でした。市民、医療サービスを想定した年間目標ですが、職員にも優しい病院でありたいとの願いもあり、一年をとおして職員に考えてもらいました。トピックスとして、外国人にもやさしい病院の一助として、オンライン医療通訳の利用促進を行いました。当市の外国人の割合は約4%で、2021年度からこのシステムを導入し、市から補助を受け、本人負担は無料です。昨年度はこの通訳システムの周知を行い、一年で約100例と急速に増加しています。また、本年度の病院目標は『新病院にむけた段階的減床の中、効率的な病床運営を行っていこう』としました。先に述べたように、当院の新病院は136床まで減床となっています。将来の人口減少、患者さんの減少は想像がつきますが、高齢化が進む中、また、在宅医療体制が整っていない中、今しばらく、入院を必要とする患者さんの増加が考えられます。その状況下での効率的なベッドコントロールを考えていく一年にしたいと思います。


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