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病院事業管理者からの報告
令和4年4月1日
病院事業管理者 兼 院長 生田 肇
新年度のあいさつ
新型コロナウイルス感染症第6波がようやく下火となり、国際情勢ではロシアのウクライナ侵攻から一か月以上が経過しているこの時期に新年度を迎えておりますが、一言ご挨拶させていただきます。
私が院長就任して2年がたちましたが、この2年間は病棟の再編成(急性期病床126床と地域包括ケア病床73床)、さらに、病院の老朽化による新病院建て替えの議論に終始してきました。院長就任初年度には新病院建て替えの是非、病院機能をどうしていくのか、が話し合われ、『10年後の2030年度に病床数136床を想定し、2025年度に新病院を開院する。』という大前提でダウンサイジングした新病院の建て替えが決まりました。2年目となった昨年度は新病院に関して、具体的な話し合いが行われ、まず、現地建替えと決まり、次に、そのゾーニング、各フロアの配置が市、病院、設計業者の中で話し合われ、基本設計が完成しました。病院機能として、加西市唯一の急性期を担う公的医療機関として、現在の3つの役割をそのまま踏襲していきます。すなわち、加西市民のための急性期医療、近隣を含めた回復期としての役割、さらに、北播磨圏域の第二種感染症指定医療機関としての役割で、新病院開院時の2025年度はそれぞれ、81床、72床、4床(合計157床)で設計されました。その3つの役割を担っていくために、近隣の基幹病院との連携だけでなく、回復期を担っている病院との連携、また、現在と同様に加西市およびその近隣の診療所との連携を引き続き行っていきます。
以上のように新病院建設の議論が一段落し、少し落ち着いた状況で「医療サービスと働き方」について、今年度は考えていきたいと思います。当院の所在地から考えると北播磨圏域だけでなく加古川、姫路、神崎方面を含めた病院機能の役割分担の中、市民に対する医療サービスをどのようにしていくか、ということになりますが、医師、医療者の確保に努めていきながら、前述した病病連携、病診連携の強化だけではなく、当院内においても、それぞれの職種のレベルアップをはかり、働き方を工夫し、他職種を補っていく方法を考え、「やさしい病院」をめざしていきたいと思います。