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9月20日(火曜日)
講師に永長ゆう紀 氏を迎え
『 絹糸つづり 蚕の一生 』 のテーマでご講演をしていただきました。
前半は蚕を卵から育てて行く様子を蚕の成長過程とともに詳しく説明していただきました。
多くの写真と手書きのイラスト資料を参考にしながら聞くと
蚕の成長が手にとるようにわかります。
同時に、先生の蚕への愛情の深さも感じとれました。
そして後半は、まゆから糸を紡いでいく様子を実演していただきました。
資料のまゆを煮るレシピを参考にお湯の温度と時間をはかりながら約5分。
少し蒸らした後、ささらで糸口を見つけ引っ張っていくと1本の糸となりました。
その糸を座繰り器にセットをして糸を繰っていきます。
するとみるみる間に絹糸が巻かれ、その様子を
間近で見学されていた皆さんは、感動に思わず声をもらされました。
糸の太さやまゆを加えるタイミングが難しいのでは?
といった質問にもわかりやすくお答えいただきました。
短い時間でしたが、内容の深いご講演でした。
特に今日のこの日に合わせた蚕の飼育と多くの展示物を
用意していただいた先生の心遣いに心より感謝いたします。
時代の流れで絹糸・絹製品が減少している現在ですが
今後、必ず絹糸・絹製品(シルク)が見直される時代が来ることを願っております。