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日頃は市政推進に対しご理解とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。市長就任以来、皆さまから寄せられました信頼と期待にお応えするため、山積する地域課題に向き合い、市政運営に当たっては、強い決意と覚悟をもって市長の職務に全力で取り組んでおります。
昨年、元日に能登半島地震が発生し、その後も豪雨災害が発生し、多くの尊い人命が失われました。また、南海トラフ地震臨時情報が発表されるなど、改めて、市⺠の生命と財産を守ることが、安全・安心に暮らすうえでの根幹であり、行政最大の責務であることを再認識しました。本年は阪神・淡路大震災の発生から30 年という節目の年であります。自然災害に対して、事前防災の徹底に取り組み、より一層、災害に強いまちづくりを進めてまいります。
また、昨今の少子化とその結果生じる人口減少もまた「静かなる有事」と言われています。将来にわたって活力ある地域社会を維持していくためには、人口減少の抑制に取り組むと同時に、人口の変化に対応したまちづくりを進めていくことが重要です。まず、人口減少の抑制については、「若者・女性にも選ばれる」まちを目指し、現在の子育て支援施策を継続するとともに、新たに公⺠連携により住宅団地整備を進め、魅力的な居住環境を提供してまいります。また、加⻄インター産業団地の整備や病院移転先でのメディカルタウン構想を核とした地域の活性化と雇用促進を図ります。次に、人口の変化に対応したまちづくりとして、小中学校の再編に取り組んでいますが、令和8年4月に泉地区の4小学校を統合し、新たな「泉小学校」をスタートさせます。今後も、多様な人との関わりと学びの機会を確保するとともに持続可能な教育環境の創出に努めます。また、閉校となる学校の跡地については、活用方法を地域の皆さまと共に考えて、周辺地域との調和を保ちながら地域活性化の拠点となるよう次世代に引き継いでまいります。
私は、加⻄市の持つ地域資源の潜在力を十分に活用し、魅力を創出することはもとより、「人と人とのつながり」が人口減少を乗り越える力となりうると考えております。行政だけではなく、市⺠一人ひとりが⼿を取り合い、支えあうことで、地域の課題解決や地域の中で新たなつながりが生まれ、持続可能でより住みやすいまちとなります。今後、大型事業が本格化してまいりますが、行財政改革にも取り組み、健全な財政運営を堅持しながらも、皆さまからのお声をいただき、相互理解を図りながら、将来にわたって市⺠が希望を持って心豊かに暮らすことができる加⻄市を創造してまいります。
加西市長 高橋 晴彦