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所信表明

記事ID:0001966 更新日:2023年6月27日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示 <外部リンク>

令和5年6月26日 第303回市議会定例会において

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 第303回定例市議会の開会にあたり、今後の市政運営に関する私の所信を申し上げます。
 去る5月21日に執行されました加西市長選挙におきまして、市民の皆さまからご信任をいただき、第8代加西市長として、加西市のかじ取りを担わせていただくこととなりました。この上ない光栄であるとともに、その職責の重さを痛感し、改めて身の引き締まる思いであります。
 今後の市政発展のため、強い決意と覚悟をもって市長の職務に全力を尽くしてまいりますので、どうか皆さまの温かいご指導とご理解を賜りますようお願い申し上げます。
 さて、私は、この度の市長選挙を通じて多くの市民の皆さんとお会いし、声をお聞きしました。その中で、改めて「地域行政は市民生活そのもの」であることを痛感し、風通しの良い市政の実現を目指すことが、今の加西市にとって最も必要なことだと感じました。
 一方で、隈なく市内を周ることで、「人」だけでなく「農業や産業」、「歴史や伝統文化」なども含めて、加西市はまだまだ高い潜在能力を秘めていることも、身をもって感じることができました。この潜在能力を最大限生かし、加西市がますます輝くまちとなるように、しっかりとリーダーシップを発揮し、全身全霊で取り組む所存でございます。

 それでは、私が選挙公約として掲げた主な取組につきまして、ご説明申し上げます。

1 「子育てしたいまち」、「学びたいまち」の実現

 加西市では令和4年度から子育て応援5つの無料化を実施しておりますが、10年後20年後の持続可能なまちづくりを目指すため、この取組は継続してまいります。
 一方で「親の子育て力の低下」も懸念されることから、経済的な支援だけでなく子育て環境の整備なども併せて実施してまいります。特に、郷土愛の醸成と考える力を育む教育に力を入れてまいります。

 加西市の学校のあり方につきましては、「小学校は11校を存続」、「中学校は2校に統合」という方向性が示されていますが、地域の合意形成ができていないとのご意見を、多くの市民の皆さまからお聞きしました。

 学校の統廃合は、非常に大事なことでありますので、改めて地域の声を丁寧に聞き、望ましい学校のあり方について検討してまいります。

2 くらしを支える福祉・医療の充実

 人生100年時代に向けて、高齢者から若者まで、全ての市民に活躍の場があり、全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことができる社会をつくることが重要な課題であります。
 スポーツ競技だけでなくグラウンドゴルフなどにも利用できる総合運動場の整備や、高齢者が培ってきた経験や知識を生かせる場づくりなどに取り組み、高齢者をはじめ全ての市民がいきいきと暮らし、活躍できる「健幸都市かさい」を目指してまいります。

 市立加西病院は、地域における基幹的な医療機関として、市民が安心して暮らせるまちづくりには無くてはならない施設であります。
 しかしながら、現在示されている病院の建て替え計画につきましては、この選挙戦を通じて多くの市民の皆さまからご意見を伺っており、特に建設費用が当初より倍増していることに対して、見直すべきとのご意見が多くありました。
 私は、開設者として、安定した経営を実現するための適正な規模や設置場所、市の財政負担などにつきまして責任を持って再検討してまいります。
 併せて、医師確保につきましても喫緊の課題となっておりますので、今後のあるべき規模に応じた人員の確保につきまして、短期的な施策と中長期的な施策を実施してまいります。

3 活力とにぎわいのあるまちづくり

 ものづくりのまちである加西市には、高い技術力や独自のノウハウを有する企業が多くあり、ものづくり産業は市内経済や雇用をけん引する重要な産業となっております。
 近年、デジタル化や脱炭素化など、産業を取り巻く環境は大きく変化してきており、時代のニーズや産業構造の変化に対応するためのデジタル技術の活用や、脱炭素社会へ向けたグリーン化に対する設備投資を支援することにより、加西市のものづくり産業をさらに成長させてまいります。
 併せて、現在、11社が進出を予定しております加西インター産業団地の整備につきましては、市内産業の活性化や新たな雇用の創出、さらには新たなまちづくりにとって必要な事業であるため、事業協力者との官民連携により継続して進めてまいります。

 また、加西市は、水稲、野菜、果樹、花卉など多種多様な農業も盛んな地域であり、農業は1つの大きな産業であるだけでなく、自然環境保全や防災などにも大きく寄与しております。
 しかしながら、加西市における農業を取り巻く環境は、日本全体の農業課題と同様に、農業従事者の高齢化や担い手・後継者不足による耕作放棄地の増加など、厳しい状況にあります。
 改めて、市内に多くある農業関連施設との連携を一層密にすることにより、担い手の育成・確保、新規就農者の受け入れ促進、スマート農業による省力化を進めるとともに、環境保全の観点からも草刈り支援を行ってまいります。

 さらに、加西市では、古くから周辺地域との交流などを背景に多種多様な歴史文化遺産が形成され、現在に受け継がれております。
 しかしながら、少子高齢化や人口減少による担い手不足などにより、維持・継承が困難な歴史文化遺産や祭りなどの伝統行事が少なくありません。
 先人から受け継いできた歴史文化遺産や伝統行事は地域の大切な宝物であり、それらを引き継ぎ、一層魅力的なものとして育み、次代に受け渡すことが、今を生きる我々の使命であります。
 地域が主体的に保存活動を続けられている歴史文化遺産や伝統行事に対してもしっかりと支援し、維持してまいります。

4 快適に暮らせるまちづくり

 加西市では、住環境の整備のため、市街化区域での宅地開発や宅地化の支援、市街化調整区域での特別指定区域制度や地区計画制度を活用した建築規制の緩和を行ってまいりました。
 都市計画マスタープランに基づきつつ、市街化区域と市街化調整区域の区域区分の見直しについて兵庫県と協議し、規制と開発のバランスのとれたまちづくりを推進してまいります。

 また、快適に暮らせる社会をつくるために不可欠な公共交通に関しましては、幹線交通である北条鉄道・神姫バス、生活交通として必要不可欠なコミュニティバスや地域主体型交通とがそれぞれ役割分担を図りながら市民の移動需要に対応した交通ネットワークを強固に整備し、利便性の向上を図ってまいります。
 特に、地域主体型交通につきましては、地域のまちづくり協議会などの運営であるため、高齢者などの移動手段の確保だけでなく、見守り支援やコミュニケーションの場づくりなどの役割も担っています。
 利便性の向上のみを求めるのではなく、交通課題以外の地域課題解決に寄与するような地域の主体的な取組をしっかりと支援し、需要に対応した公共交通ネットワークの維持・改善を図ってまいります。

5 市民に寄り添った行政の推進

 タウンミーティングをはじめ、市民の皆さまとの対話の機会を増やし、丁寧にご意見をお伺いするとともに、“誰一人取り残さない”市政の実現を目指し、若者や女性のご意見も積極的に市政に反映させてまいります。
 そのためにも徹底した現場主義により、職員だけでなく私自らも積極的に現場に足を運び、市民生活の実態をしっかりと踏まえた、市民のための市政を行ってまいります。
 併せて、行政サービスの質の向上や効率化により市役所の活性化を図り、トップダウンでなく双方向から建設的な意見が言えるような風通しの良い組織運営を進め、職員の能力を最大限引き出せるマネジメントを実現してまいります。​

最後に

 私は選挙活動を通じて、「進取の精神」で物事に取り組むと訴え続けてまいりました。
 ご承知のとおり、昨今の時代の変化のスピードは我々の想像を大きく超えており、この時代の変化に乗り遅れることなく行政を運営していくためには、前例踏襲に拘ることなく、自ら進んで物事に取り組む姿勢が大切であります。
 「現状維持は後退に等しい」との認識で、私自らが先頭に立ち、職員に「進取の精神」の範を示すことで、加西市をさらに発展させてまいりたいと考えております。
 私は、これからの4年間、歴史と伝統文化を有し、高い潜在能力を持つ加西市をさらなる高みへと発展させていきたいと強く思っております。
 そのためには、このまちの発展を願い協力・応援してくれる市民と行政の思いを一つにして、より結束を強め、加西市の発展に向け粉骨砕身で挑む所存でございます。
 以上申し上げました取組につきましても、議員各位、市民の皆さまのご理解とご協力なくしては実現できるものではございません。皆さま方には、今後とも格別のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、私の所信表明とさせていただきます。​


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