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ヌートリアの生態
ヌートリア
生態と習性
帰化動物としての経緯と現状
ヌートリアは、体長50~70センチメートル、体重5~10キログラムのげっ歯目ヌートリア科の草食動物で、もともと日本列島に住んでいた動物ではありません。野生のヌートリアは、主に南米のブラジルからアルゼンチンにかけての河川に分布しています。それが、1930年頃から日本でも軍用服の需要が高まったため、毛皮獣として輸入、飼育されるようになりました。しかし後にその一部が逃げ出して、現在のように日本各地の河川・ため池に住み着くようになったのです。
生態
半水性で水辺の土手に穴を掘って群で棲んでいます。日中も活動しますが、基本的には夜行性です。朝夕の薄暮時に最も活動が活発で、昼間は巣穴や草むらで休んでいることが多いです。陸上での動作は鈍いが、遊泳が得意で、5分間も水中に潜っていることができます。
巣の形態
巣は河川や池の土手や中洲に穴を掘ってつくり、巣穴は細長く複雑で、総延長10メートル以上となります。その他、水辺の草むらに草の茎、枝、葉などで巣をつくる場合や、水上に植物を積み上げて「プラットホーム」と呼ばれる浮き巣をつくる場合があります。
繁殖
特定の繁殖期は無く、1年に2~3回出産します。1産で1~13子を生み、平均は5子となります。母親は約5日しか哺乳せず、子は2~3日で餌を食べ始めます。生後3~4月で成熟し、6~7月後に出産します。
被害対策
箱わな(防除対策)
被害対策として、ニンジン・ジャガイモ等を餌にした金属製箱わなで捕獲できます。なお、捕獲には『網・わな猟狩猟免許』が必要となりますので、捕獲を要望される方は、地元の区長を通じて市役所農政課まで連絡してください。