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死亡した捕虜
姫路・青野原収容所では、収容中に死亡した捕虜が6名おり、その中には自ら収容所内の井戸に飛び込んで亡くなった者もいました。
ある朝点呼の際に1人の男がおらず、大規模な捜索が始まった。やがて彼のサンダルが井戸塀の前で、ハンカチが洗面台の上で見つかった。彼のベッドの隣人は、彼が5時頃起きたことを思い出した。1人が縄をつたって井戸におりて、仲間の遺体を収容した。彼はキール出身で誰からも好かれていた。彼の火葬には、捕虜兵の代表の参加が許可された。彼の他にも我々はさらに1人の仲間を失った。
(「ケルステン日記」より)
捕虜の墓(ディーター・リンケ氏所蔵)
遺骨の引き取り手が見つからなかったためか、姫路市の名古山霊園の陸軍墓地内に3名の墓地が、現在も残されています。
姫路名古山霊園陸軍墓地に残る捕虜の墓