本文
市指定文化財 阿弥陀如来坐像 (周遍寺)
ふりがな 名称 |
あみだにょらいざぞう 阿弥陀如来坐像 |
---|---|
種別 | 彫刻 |
指定年月日 | 平成21年3月23日 |
員数 | 1躯 |
時代 | 平安時代後期 |
所在地 | 加西市網引町831-42 |
特徴
相貌は、頭部のみわずかに前に傾けますが、背筋はまっすぐに伸び、抜群の安定感をみせます。
正面観はやや華奢に、斜めや側面観は量感が的確に表現され小像とは思えない迫力があります。幅広の鼻梁(びりょう)に厚めの唇、吊上がった両眼で、独特の暗い表情をみせますが温和さも加味されています。衣文にしても、翻波式(ほんぱしき)を交えつつ太い縄状の衣文(えもん)を多く用いています。
このような相貌や衣文からみても平安時代前期から後期への過渡的な様相を呈しているといえます。また、小像であることから、中央からもたらされたものと考えても矛盾はなく、市域でも数少ない十世紀後半の優れた作例といえる価値内容をもっています。