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加西市と気球
気球に適した気候と、市民による支援
加西の上空を気球が飛び始めたのは平成26年2月から。加西市は台地上の平野が広がり、上空には比較的落ち着いた風が吹くなど、気球のフライトに適しており、全国から訪れる多くの気球チームの人気を集めています。また、気球の飛行を地上より支援する、市民の活動が盛んに行われているのも大きな特徴の一つです。
平成28年3月には「第22回全国熱気球学生選手権」が加西市で開催され、「気球の飛ぶまち加西」が定着してきました。「気球の飛ぶまち加西」をさらに定着させ、全国に向けて加西市を発信させるチャンスであり、気球のフライトを支援する市民の活動の活性化もはかれると考え、平成28年10月に条例を制定しました。
市民による支援
鶉野飛行場と気球~過去と現在、そして未来へ~
加西市には、第二次世界大戦時使用されていた旧姫路海軍航空隊の滑走路(鶉野飛行場跡)が当時の姿をとどめ残っています。海軍最強にして最後の局地戦闘機「紫電改」などの最終組み立て工程並びに完成後のテスト飛行などが行われ、終戦の日までこの地にありました。神風特攻隊「白鷺隊」が編成され、この地から多くの若者たちがさまざまな思いを胸に飛び立って行った場所です。
戦後70年が過ぎ、この地を気球がフライトしています。不思議なことに加西市上空の風は、鶉野飛行場跡に向かって吹いていると気球チームは語ります。ここに飛行場がある理由が、気球がフライトすることで分かったのです。平和の象徴とも言われる気球が、過去と現在をつなぎ、さらに未来へと向かって飛び立とうとしています。
鶉野飛行場跡と気球