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2020年8月広報かさい

記事ID:0010221 更新日:2020年12月1日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

外科診療部長着任のあいさつ(令和2年4月1日付)

はじめに

 病院再編元年ということで、今後の当院外科(消化器外科)の近未来構想というと大袈裟ですが、加西市民の皆様に遠くの大病院より近くの加西病院と思って頂ける信頼できる外科、延いては病院になるために、その一翼を担うべく、今現在、わたくし個人的に構想していることを、特に悪性腫瘍の治療を中心にお話させて頂きます。それぞれの悪性疾患に対し、それぞれの学会で作成され ている治療ガイドラインに則した形で治療方針を立てています。治療方法としては外科治療(手術)、内視鏡治療、 化学療法、放射線治療(X 線、粒子線治療 and/or スペ-サ-留置術:昨年から一部、通常の保険診療で行えます。)のいずれかあるいはその組み合わせで行うことになります。治療方法の選択の際には、それぞれの治療方法のメリットやデメリットについて各科(外科、消化器 内科、腫瘍内科、放射線科)より十分な説明を行い、毎週行う術前検討会や他科・他職種を混じえた月2回開催の消化器カンファレンス等で最終的に患者さんに提示できる治療方針を決めるよう努めています。手術の方針となった場合は、できるだけ速やかに(3 週間以内)行う方針としています。

​ また、元来悪性腫瘍は高齢者に多い疾患ですが、昨今の社会の高齢化とともに、手術対象年齢も同様に高齢化が進んでいます。基本的には治療ガイドラインに則した形で手術方法を決めるわけですが、手術によるメリットと手術侵襲とのバランスを計りながら、年齢に応じた耐術可能な手術方法を選択しなければならないことがあります。手術をして癌は切除出来たけども術後合併症で生命が危険に曝され術後の日常生活の質が著しく損なわれたでは意味がありません。逆に術後経過は全く問題なかったけれどもすぐに再発したではこれもまた意味がありません。

鏡視下手術について

 現在、手術の手段として、開胸あるいは開腹といった体壁の破壊を伴うメスで大きな傷をつくる従来の方法と、体に5~10mmの穴を数か所開け、鏡視下に手術を行う方法(胸腔鏡あるいは腹腔鏡下手術)があります。

 更に最近の科学技術の進歩により様々な技術が医療機器にも応用され、鏡視下手術においては高画質(フルハイビジョンから4K へ)、3D(これまでは2D。つまり、わざわざ片眼で手術をするわけです。開腹手術は勿論、両眼をしっかり見開いてします。敢えて片眼を閉じて開腹手術をする外科医はいません。日常生活においても、敢えて片眼を閉じて生活している人はいません。片眼を閉じて車の運転をする人もいません。つまり、2Dでの鏡視下手術は特殊技術でしたが3D 表示方式になり特殊技術ではなくなりました。)表示が可能となり鏡視下手術の対象疾患が大幅に広がりを見せています。良性疾患(胆嚢結石症、急性胆嚢炎、腹壁ヘルニア、急性虫垂炎など)のみならず悪性疾患(食道癌、胃癌、大腸癌、肝癌、膵体尾部腫瘍など)にまで広がっています。この装置を用いることで、低侵襲な標準治療を行うことが可能となり、高齢を理由に安易な縮小手術を行うことを避けることができます。現在、当院でも、3D 高画質(4K)鏡視下手術装置の導入に着手しています。

 また、高度進行癌であれば、手術前に化学療法(抗がん剤)や放射線治療あるいは双方同時に行うことにより癌を小さくし手術侵襲の軽減を図るなど、ご高齢の患者さんにも過不足ない医療サービスの提供が可能となります。

 術後は、現在、外科病棟詰所に隣接する病室を回復室(2室)として使用し、全身麻酔術後、人工呼吸器装着や緊急透析を要す場合、同室に入室し集中治療を行い、全身状態回復後は一般病床に転室して頂く形で術後管理を行っています。更なる集中治療の充実を図るべく HCU(High Care Unit)設置は今後の病院再編に向けての課題と考えています。

おわりに

 患者さんをお支えする市立加西病院“one team”の一員として私共外科に与えられた役割を果たすため、外科も one team となって、私のモット-である “逃げない、あきらめない” の姿勢で頑張ります。どうぞよろしくお願い致します。

外科 高松医師 近影


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