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2020年9月広報かさい

記事ID:0010219 更新日:2020年12月1日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

消化器内科の紹介

 消化器内科は、食道・胃・小腸・大腸などの消化管と、肝臓・膵臓・胆のうなどの実質臓器を含めた、腹部の多岐にわたる臓器を診療します。吐血・下血・急激な腹痛などの緊急性を要する疾患から、便秘症、肝硬変、慢性膵炎などの慢性の疾患まで、幅広い疾患を扱うだけではなく、早期癌の内視鏡的切除や肝癌に対するラジオ波焼灼術など、高度医療にも積極的に取り組んでいます。今回は、代表的な内視鏡的治療、および、ヘリコバクター・ピロリ菌に対する当院での取り組みについてお話します。

●早期胃癌・大腸癌に対する治療

 以前より、病変部にスネアと呼ばれる金属の輪を掛け、高周波電流を流して病変を切り取る内視鏡的粘膜切除術を施行していました。切除できる大きさに限界がありましたが、内視鏡的粘膜下層剥離術と言う、それまで外科手術となっていた大型の病変、潰瘍を伴う病変などを内視鏡的に切除する方法が確立されました。本院でも、早期に発見された胃癌・大腸癌などに対し、適応を十分に検討した上で、外科的切除よりも負担の少ない内視鏡的切除を行っています。

●閉塞性黄疸に対する治療

 閉塞性黄疸は、総胆管結石、胆管腫瘍、膵腫瘍などにより、肝臓が産生する胆汁の通り道である胆管が閉塞することにより発症します。放置すれば胆管炎や敗血症など、命に係わる状態になりやすく、早期の対応が必要です。結石に関しては内視鏡的採石術、腫瘍に対しては内視鏡的胆管ステント留置術などを行っています。

●ヘリコバクター・ピロリ菌除菌治療

 ヘリコバクター・ピロリ菌は胃に定住しており、世界保健機関により胃の発癌物質として認定されています。内服で除菌できる方法が確立しており、99% の方が除菌できます。
 除菌治療や生活環境の改善が進み、若年者のピロリ菌感染率は低下していますが、感染後早期の除菌が有効と言われています。本院では、2018 年から加西市と共同で、市内の中学生のピロリ菌検査を施行し、陽性の方には高校生になってから除菌治療を受けていただく事業を開始しました。兵庫県内でも2 番目の取り組みであり、将来の「胃癌死亡ゼロ」の達成を目指しています。   
 成人の方でも、胃カメラを受けていただき、ピロリ菌がいた場合は除菌することによって、胃癌の発生を抑えることができます。

●内視鏡検査に伴う苦痛の軽減

 癌の早期発見は、症状のない段階で積極的に検査を受けてもらうことで可能となります。「胃カメラはつらい」「大腸カメラは痛いと聞いている」など、内視鏡検査を躊躇される方も多くいらっしゃると思いますが、鎮静剤(眠り薬)や鎮痛剤(痛み止め)の注射や経鼻内視鏡の導入など、様々な工夫で苦痛の軽減を図っています。

 お腹の病気は、急性・慢性に関わらず、生活の質に悪影響を与えます。患者さん一人ひとりに合った治療を、ご希望を伺いながらご提案・ご提示させていただいています。いつでも気兼ねなくご相談ください。

 

(消化器内科 稲垣智子)


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