ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 市立加西病院トップページ > 活動・取り組み > 広報かさい > 2020年10月広報かさい

本文

2020年10月広報かさい

記事ID:0010217 更新日:2020年12月1日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

Q コロナ対策を十分に行ったら、手や耳が荒れて困っています

 A 一般家庭でも職場でもコロナ対策が行われています。春に行われた緊急事態宣言で「コロナ(COVID-19感染症)」の患者数が減って宣言がいったん解除されましたが、残念な事に夏に向けてまた患者数が増加しました。手洗いやマスクといった予防は3 密を避けるのと同じく予防の基本なので続けておられる方が多いと思いますが、そのために夏になって皮膚の荒れが目立ってきました。皮膚科を受診される患者さんの数も多いですしテレビや新聞でも取り上げらています。

 手洗いは、エタノールで消毒したり、手の甲にインクのついたハンコを押して消えるまで石鹸で洗い続けるという、丁寧で念入りな手洗い方法が推奨されていました。逆に元々手荒れをお持ちの方、乾燥しやすい方は手荒れが返って悪化してしまいました。ウイスル感染を防ぐには中途半端な手洗いでは不十分で、上記ぐらい丁寧に洗わないと予防効果が低いのですが、手が荒れてしまって何もかもしにくくなるのも逆に問題です。対策としては、手を洗ったら水分をタオルで十分に拭き取って、保湿剤を手全体にのばす、特にひどいところはステロイドの入った薬を塗ることです( これは医療機関受診の必要があります)。洗って濡れぱなしになったり、風で水分を吹き飛ばすのは返って手が荒れてしまうので良くないですし、特に後者はウイルスをまき散らす可能性があるため推奨されません。

 マスクで問題になるのは、ニキビや吹き出もの、ゴム紐によるかぶれとマスクの布による頬(ほほ)や唇の荒れです。これらは気温が密接に関係しています。暑くなって蒸れてニキビや吹き出ものが出やすくなるのは、なんとなく直感で理解できると思います。抗菌薬を塗って治していきます。また、暑くなると皮膚の乾燥と汗をかくのが、ゴム紐のかぶれや布による荒れの原因です。皮膚が乾燥するとゴム紐や布の摩擦で皮膚に小さなキズができやすくなりますし、さらに汗をかくと摩擦は強くなって症状が悪化します。荒れやすいところに保湿剤を塗って、ひどいところは手荒れと同じくステロイドの入った薬を塗る治療となります。

 一見、保湿剤を塗る事と汗をかく事は変わらないように思えますが、保湿剤は脂(あぶら)で皮膚の細胞と細胞の間を埋めていってなめらかにするのとは逆に、汗は水分であり乾燥すると細胞と細胞の間は広がってしまってキズが生じやすくなり、細胞の隙間からほこりや繊維が入り放題となって皮膚が荒れてしまします。日照りで干からびた田んぼを想像して下さい。

角質図解

 このように、手洗いやマスクによる荒れも本質的に同じで、十分な保湿( 脂(あぶら)の補充) が大事です。
保湿は市販のものと病院のものがありますが、本質的に違いはなく、自分に合うものを選んで下さい。コロナの十分な予防ができるよう加西病院もお手伝いをさせていただきます。

 

(皮膚科 田中将貴)


ご寄附のお願い
お問い合わせ