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2021年2月広報かさい

記事ID:0010026 更新日:2020年11月30日更新 印刷ページ表示 大きな文字で印刷ページ表示

加西病院泌尿器科で行なっている経尿道手術と体外衝撃波結石砕石術について

 手術は泌尿器科治療の大きな柱です。一般の方には泌尿器の手術といってもイメージが湧かないかもしれません。腎臓などの大きな癌をお腹を20~30cm切開して摘出する開腹手術、最新の手術支援ロボット・ダヴィンチを用いた前立腺癌・腎臓癌・膀胱癌の腹腔鏡手術、(腎・尿管・膀胱) 結石・前立腺肥大症・膀胱腫瘍に対する経尿道的内視鏡手術、腎・尿管結石に対する体外衝撃波結石砕石術などがあります。ただ、 がんセンターなどの特殊な病院を除けば大規模高度急性期病院でも経尿道的内視鏡手術と体外衝撃波結石砕石術が半数以上と思われます。以前に在籍していた病院でも年間900例の手術のうち5-6割は経尿道的内視鏡手術と体外衝撃波結石砕石術でした。 

 加西病院泌尿器科には手術支援ロボット・ダヴィンチなどの高価な機材はありませんし常勤医1人体制ですので、前立腺癌・膀胱癌腹腔鏡手術や大きな開腹手術は不可能です。しかしながら経尿道的内視鏡手術との体外衝撃波結石砕石術は定期的に行なっており、それぞれ2019年は61件と31件、2020年は62件と17件でした。

 さて、どの様な病気やどの様な症状の時に経尿道的内視鏡手術と体外衝撃波結石砕石術が行われるのでしょうか?男性には膀胱の出口に前立腺という臓器がありますが50歳を過ぎると次第に大きくなってくることがあります( 前立腺肥大症)。尿の出口が細くなるため尿の出が悪くなり最悪自力で尿が出せなくなります。膀胱全部を取り除く必要はないおとなしい膀胱癌でも、放っておいたら血尿が続いたり排尿困難などが出現します。尿管に結石が詰まると強烈な痛みを起こすことがありますし、膀胱に結石がたまると頑固な膀胱炎を繰り返すことがあります。これらの病気は直ちに命に関わることはありませんが、早めの治療として経尿道的内視鏡手術や体外衝撃波結石砕石術が望ましい場合があります。

 高度急性期病院には治療が優先される進行癌や重傷患者さんが集まってきますので、命に関わらない病気の患者さんの治療は後回しにされがちです。加西病院泌尿器科では前立腺肥大症、早期膀胱癌、結石の患者さんが遠方まで出かけていくことなく早期に治療を提供できる医療体制を整えています。通常手術時間は30分から2時間まで、入院期間は1週間以内です。皮膚を切らないので術後の痛みは軽度です。もちろん 当院で十分な医療を提供できないと判った場合は近隣の高度急性期病院と連携し切れ目のない治療が可能な体制を構築しております。

 普通の病気の治療は近くの病院で早めに受けることは患者さんにとってもメリットはあると考え、加西病院に泌尿器科が存続する限りは経尿道的内視鏡手術と体外衝撃波結石砕石術を続けていきたいと考えています。

(泌尿器科 武縄 淳)


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