○加西市歩くまちづくり条例
平成27年3月25日条例第9号
加西市歩くまちづくり条例
加西市は、豊かな自然や悠久の歴史に囲まれ、多くの人々が暮らしている。
私たちは文明の進歩とともに、豊かで便利な生活を享受し、医療の進歩は多くの病を克服し、今や世界有数の長寿社会を築きあげた。
加西市は、市民の幸せな生活を願い、健康増進センターの設置、「ねたきり0のまちづくり」の推進、「健康福祉都市宣言」を行い、市民の健康づくりに先進的に積極果敢に取り組んできた。しかしながら、生活習慣病は増加の傾向にあり、医療の恩恵なしに現在の生活は成り立たない。
改めて考えてみよう。医療や自然が他者からの恩恵であるなら、私たち自身が、自律的に健康に向かってできることは何なのか。子どもから高齢者まで、より多くの人が、いつでもどこでも無理なくできる健康づくりを探してみよう。
今こそ、市民一人ひとりがいつまでも健康であり続けるために歩こう。安全なまちを歩こう。仲間たちと歩こう。加西の自然の中を歩こう。
人が集うことでまちができるように、人が集い共に歩くことで、健康を取り戻し、新しい出会いが生まれ、地域は活力を増して行く。
ここに、市民の健康と幸せな暮らしの実現のため、「健幸都市」を目指しこの条例を制定する。
(目的)
第1条 この条例は、歩くこと、すなわち、市民全体の身体活動量や交流を増やすことが健康の基本であるという考えをもとにしたまちづくりを推進するため、その基本理念及び推進のための基本的事項を定めることにより、市民が生涯にわたり健やかで幸せに暮らすことができる社会「健幸都市」の実現を目指すことを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「地域コミュニティ」とは、市内において市民のために活動する団体等をいう。
(基本理念)
第3条 歩くことを基本としたまちづくりは、次に掲げる事項を基本理念に進めるものとする。
(1) 市民が健康づくりを自ら積極的に行うことにより、健康で幸せに暮らせるまちづくりを進めること。
(2) 歩くことは、出会いや交流を深め、楽しく健康になれるものであり、また環境にも優しいものであるという認識のもとにまちづくりを進めること。
(3) 市民、地域コミュニティ及び市が連携、協力しあってまちづくりを進めること。
(市民の役割)
第4条 市民は、基本理念に基づき、健康に対する意識を高め、積極的に健康づくりに努めるものとする。
2 市民は、歩くことをはじめ、健康に資する様々な行動を通して、人と人とのつながり及び地域コミュニティとのつながりを大切にした暮らしの実践に努めるものとする。
(地域コミュニティの役割)
第5条 地域コミュニティは、基本理念に基づき地域の絆づくりや健康を深めるまちづくりに積極的に取り組むものとする。
(市の役割)
第6条 市は、市民及び地域コミュニティの健康づくりへの関心と意欲を高め、誰もが積極的な健康づくりを実践するための体制及び環境整備に努めるものとする。
2 市は各種計画及びまちづくり構想の策定にあたっては、歩くことを基本としたまちづくりの推進に資するよう努めるものとする。
(基本方針)
第7条 歩くことを基本としたまちづくりは、以下の基本方針をもとに推進するものとする。
(1) 市民が、地域の中で声をかけあい、支え合い、楽しみながら健康づくりを実践すること。
(2) 市民が意識をしなくても、歩くことで自然に健康になることができるまちづくりを進めること。
(3) 環境に優しく、自然、歴史、文化等の地域資源を大切にし、活用したまちづくりを進めること。
(委任)
第8条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附 則
この条例は、平成27年4月1日から施行する。