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きらめく加西人

vol.04 神戸大学農学部・助教授/楠 比呂志(くすのき ひろし)さん

バイオテクノロジーで希少動物保護。

写真1 楠 比呂志(くすのきひろし)さん 写真2 楠 比呂志(くすのきひろし)さん 写真3 楠 比呂志(くすのきひろし)さん

<プロフィール>
楠 比呂志(くすのきひろし)
1961年生まれ。神戸大学農学部動物多様性教室助教授。希少動物人工繁殖研究会(全国から約600名が入会)事務局代表。
平成2年から平成18年まで16年間加西市に在住。

―研究テーマについて教えてください。

自然保護、特にバイオテクノロジーによる希少動物の保護に関する研究をしています。具体的には野生下ではどんどん数が減っている動物の精子や卵子を採取して、人工的に受精させたり、凍結して保存したりといった事です。
今動物園では生息地で生きられない野生動物を飼育しながら、種として生存させようという動きが活発になっています。でも実際に全ての動物を飼うとなると、相当なスペースや多くの人手が必要です。そこでバイオテクノロジーを利用することによって、最小スペース、最少人員で種を生きたまま眠らせることが可能になるのです。

―今の研究を始めたきっかけや、将来の夢は?

もともとは家畜の人工繁殖を専門(1992年、日本畜産学会奨励賞受賞)にしていましたが、16年前、加西市に来てすぐ、この知識や技術を野生動物の保護にも役立てようと思って、姫路セントラルパークに手紙を書いたのが始まりです。将来は冷凍動物園で保存している卵子や精子から生まれた子が元の生息地で自由に暮らせるような世界になって欲しいと思います。すぐには無理ですので、100年後200年後の実現を夢みて研究しています。ただそのためには、冷凍動物園を長期間維持・運営する体制と資金、そして何よりも熱意ある後継者が必要です。100年後に私は、いませんからね。(笑)
もうすぐ大学院の試験時期ですが、そういう気持ちもあって、学生たちの試験は気になります。

―16年間加西市にお住まいになって感じたことやこれからの加西市について。

最初に来たときは、少し不便だな、と思いました。でも今はゆったりとして、広々として、とてもいいところだと思います。加西では、違う価値観で時間がゆっくり流れている。神戸に戻って(4月から神戸に戻られた。)余計にそう感じます。また、私たちにとって加西は沢山の希少動物が野生復帰の夢を見ながら眠るサンクチュアリ(聖域)なので「花と緑につつまれた人間交流と動物との共生都市」を目指して欲しいと思います。

「市内の小学校の総合学習で授業をする機会もあって、未来の担い手である子供達にメセージを伝えることができ、大変感謝しています。」と話される楠先生。100年後の未来にむけて、私たちも何かできることがないのか考える、良い機会を与えていただきました。

神戸大学農学部附属食資源教育研究センター

<日本で唯一の冷凍動物園ズーバンク>

写真4 冷凍動物園ズーバンク
ゾウ、キリン、トラ、ツシマヤマネコ(絶滅危惧1A類)、アカウミガメなど、137種391個体(2006.7.24現在)の精子や卵子を半永久的に凍結保存している。 この数は旭山動物園の展示動物種数と同じである。加西市の神戸大学施設内にある。

写真5 冷凍動物園ズーバンク
顕微鏡を覗き確認中。画像はこの日採取したカマイルカの卵子の様子。

 

 


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