加西市環境基本条例

平成16年12月21日
条例第15号

前文

 私たちのまち加西は、古代から豊かな自然や歴史に恵まれ、先人たちの知恵や事跡を大切に受け継ぎながら発展してきた。
 これまでの文化の向上と社会の発展は、利便性を向上させる一方、廃棄物の増加、不法投棄、水質汚濁、大気汚染等の身近な環境問題を起こすとともに、地球温暖化やオゾン層の破壊等にみられるように、今や地球環境を も脅かすまでに至っている。
 私たちは、健康で文化的な生活を営むことができる良好な環境を享受する権利を有するとともに、この良好な環境を将来の世代に引き継いでいく責務を有している。このためには、市、事業者及び市民それぞれが環境への 負荷の少ない社会を築き、協働して、環境の保全と創造 に取り組んでいかなければならない。
 このような認識のもとに、「花と愛と夢を育み 豊かな自然と歴史を未来につなぐまち 加西」を実現し、自然と共生した持続的発展が可能なまちを実現するため、ここにこの条例を制定する。

第1章 総則

(目的)
第1条 この条例は、環境の保全と創造について、基本理念を定め、市、事業者及び市民の責務を明らかにするとともに、環境の保全と創造に関する施策の基本的な事項を定め、すべての主体の参画と協働のもと、その施策 を総合的かつ計画的に推進することにより、現在及び将 来において、市民が健康で文化的な生活を営むことができる良好な環境を確保することを目的とする。

(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 環境への負荷 人の活動により環境に加えられる影響であって、環境保全上の支障の原因となるおそれのあるものをいう。
(2) 地球環境保全 人の活動による地球全体の温暖化又はオゾン層の破壊の進行、海洋の汚染、野生生物の種の減少、その他の地球の全体又はその広範な部分の環境に影響を及ぼす事態に係る環境の保全であって、人類 の福祉に貢献するとともに市民の健康で文化的な生活の 確保に寄与するものをいう。
(3) 公害 環境保全上の支障のうち、事業活動その他の人の活動に伴って生ずる相当範囲にわたる大気の汚染、水質の汚濁(水質以外の水の状態又は水底の底質が悪化することを含む。)、土壌の汚染、騒音、振動、地 盤の沈下(鉱物の掘採のための土地の掘削によるものを 除く。)及び悪臭によって、人の健康又は生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生息・生育環境を含む。)に係る被害が生ずることをいう。

(基本理念)
第3条 環境の保全と創造は、市民が健康で文化的な生活を営むうえで欠くことのできないものであることから、その環境が将来の世代へ継承されるように積極的に行わなければならない。
2 環境の保全と創造は、市、事業者及び市民それぞれの責務に応じた役割分担と協働のもと、自主的かつ積極的に行わなければならない。
3 地球環境保全は、市、事業者及び市民それぞれが自らの課題であることを認識し、あらゆる事業活動及び日常生活において積極的に推進されなければならない。

(市の責務)
第4条 市は、環境の保全と創造に関する基本的かつ総合的な施策を策定し、及び実施しなければならない。
2 市は、環境へ影響を及ぼすと認められる施策の策定及び実施に当たっては、環境の保全と創造に配慮し、環境への負荷を低減するため、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
3 市は、事業者及び市民の環境の保全と創造に関する取組を支援していかなければならない。

(事業者の責務)
第5条 事業者は、その事業活動を行うに当たっては、これに伴って生ずる公害を防止し、又は自然環境の適正な保全と創造に資するため、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
2 事業者は、市が行う環境の保全と創造に関する施策に積極的に参画し、及び協力しなければならない。

(市民の責務)
第6条 市民は、その日常生活において、環境への負荷の低減に努めるとともに、環境の保全と創造について自ら認識し努めなければならない。
2 市民は、市が行う環境の保全と創造に関する施策に積極的に参画し、及び協力しなければならない。

第2章 環境の保全と創造に関する基本施策

(基本方針)
第7条 市は、基本理念の実現を図るため、次に掲げる事項を基本方針とし、環境の保全と創造に関する施策を推進するものとする。
(1) 健康や生活環境に被害を及ぼす環境保全上の支障を防止し、市民が安心できる良好な生活環境を確保すること。
(2) 生物の多様性を確保し、生態系の保護を図るとともに、森林、農地、水辺地等における多様な自然環境の保全と創造を行い、人と自然が共生する良好な環境を確保すること。
(3) 地域の歴史的・文化的な環境の保全及び身近な自然環境を生かした良好な景観の形成・整備を推進し、快適な生活環境を確保すること。
(4) 資源、エネルギーの合理的かつ循環的な利用の促進、廃棄物の発生抑制及び適正な処理等の環境への負荷の少ない循環型社会の形成に向けた取組を行うこと。
(5) 地球の温暖化、オゾン層の破壊、酸性雨等の地球環境問題に対する市民等の自発的な学習を啓発し、地球環境保全に関する施策の推進を積極的に行うこと。

(環境基本計画)
第8条 市は、環境の保全と創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するため、加西市環境基本計画(以下「環境基本計画」という。)を策定するものとする。
2 環境基本計画には、次に掲げる事項を定めるものとする。
(1) 環境の保全と創造に関する目標及び施策
(2) 環境の保全と創造に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項
3 市は、環境基本計画を策定し、又は変更したときは、速やかにこれを公表しなければならない。

(環境影響評価の推進)
第9条 市は、土地の形状の変更、工作物の新設その他の環境に著しい影響を及ぼすおそれのある事業を行おうとする者が、その事業を実施するに当たり、あらかじめその事業に係る環境への影響について、自ら適正に調査 、予測又は評価を行い、その結果に基づき、その事業に 係る環境の保全について適正に配慮することを推進するため、必要な措置を講ずるものとする。

(規制の措置)
第10条 市は、公害を防止するため、公害の原因となる行為に関し、必要な規制の措置を講ずるものとする。

(環境美化の促進)
第11条 市は、環境美化を促進するため、ごみの投棄の防止その他の必要な措置を講ずるものとする。

(資源の合理的かつ循環的な利用等)
第12条 市は、事業者及び市民による資源、エネルギーの合理的かつ循環的な利用、廃棄物の発生抑制及び適正な処理等が促進されるよう必要な措置を講ずるものとする。

(自然環境の保全と創造)
第13条 市は、人と自然との豊かな触れ合いが保たれるよう、森林、農地、河川、ため池等における多様な自然環境の適正な保全と創造に努めるものとする。

(地球環境保全の推進)
第14条 市は、地球環境保全のための施策を積極的に推進するものとする。

(年次報告)
第15条 市は、毎年、市域における環境の状況及び環境の保全と創造に関する施策の実施状況について報告書を作成し、これを公表するものとする。

(市民等の自発的な活動の支援)
第16条 市は、事業者、市民及びこれらの者で組織する民間の団体が行う環境の保全と創造に資する自発的な活動が促進されるように、助成、顕彰その他の必要な措置を講ずるものとする。

(環境教育及び環境学習の振興)
第17条 市は、環境の保全と創造に関する教育及び学習の振興により事業者又は市民が環境の保全と創造についての理解を深めるとともにこれらの者の環境の保全と創造に関する活動を行う意欲が増進されるようにするた め、必要な措置を講ずるものとする。

(環境情報の提供)
第18条 市は、環境の保全と創造に資するため、環境の状況、その他の環境の保全と創造に関する情報の提供に努めるものとする。
2 事業者は、環境の保全と創造に資するため、製品の環境への負荷に係る情報及びその他の事業活動に伴う環境への負荷に係る情報を公開するよう努めるものとする。

(国及び他の地方公共団体との協力)
第19条 市は、広域的な取組を必要とする環境の保全と創造に関する施策について、国及び他の地方公共団体と協力し、その推進に努めるものとする。

第3章 環境審議会

(環境審議会)
第20条 環境基本法(平成5年法律第91号)第44条の規定に基づく審議会その他の合議制の機関として、加西市環境審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は、市長の諮問に応じ、次に掲げる事項を調査審議する。
(1) 環境基本計画に関する事項
(2) 環境の保全と創造に関する事項
3 審議会は、委員13名以内で組織する。
4 前3項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。

附則

(施行期日)
この条例は、平成17年4月1日から施行する。

 

問合先 生活環境部 環境創造課
TEL:0790-42-8730 FAX:0790-42-6269 mail:kankyo@city.kasai.hyogo.jp
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