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平成24年度 市長施政方針(平成24年2月29日 市議会3月定例会において)

はじめに

平成24年3月 第241回定例市議会 市長施政方針

本日、第241回加西市議会定例会の開会に際し、お時間をいただき、平成24年度の予算をはじめとする諸案件の審議をお願いするにあたり、新年度の市政運営に臨む所信の一端を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご賛同を賜りたいと存じます。

昨年6月に、市民の皆様の信託を得て、加西市長に就任し8ヶ月余りが経過いたしました。初心を忘れることなく、市民の皆様の声や思いを胸に、平成24年度の事業計画及び予算編成に取り組んでまいりました。

未曾有の大災害をもたらした東日本大震災から間もなく1年を迎えます。被災地では、福島の原子力発電所の事故によるものも合わせ、今なお多くの方々が避難生活を余儀なくされています。心からお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興をお祈り申し上げます。
 加西市においても、昨年9月に襲来した台風12号が、市内全域に渡り農業施設、道路、家屋等に大きな被害をもたらせました。
 兵庫県で暮らす私達は、1995年に発生した阪神・淡路大震災で、かけがえのない犠牲のうえに、多くのことを学びました。それは、地震や災害の脅威だけでなく、人と人が全ての垣根を越えて助け合うことの尊さ、共に支え合うことの大切さでした。
  この経験が地域づくりや行政運営のあり方を大きく変えたと考えています。それは、住民主体の地域づくりや市民との協働による行政運営が必要になり、重要になってきたということです。

さて、わが国を取り巻く現下の社会経済情勢は、長引くデフレ・円高基調を背景に、景気低迷が続き、それらに加え欧州諸国の債務危機がさらに追い討ちを掛けています。急速に進む人口減少や少子高齢化の中で、景気浮揚に向けた財政出動や金融緩和策などの経済対策の効果も限定的で、雇用情勢においても完全失業者が300万人、完全失業率も5%近くあり、働く者の3分の1以上が非正規雇用というまことに厳しい状況にあります。また、生活保護者数は200万人を超えています。
 加西市においても例外ではありません。真面目に働き、つつましく暮らしていても、どんどん生活は苦しくなっていく、出口の見えない状況にあるのです。この辛く厳しい現実を、昨年、私は市内を行脚させていただいた際に、身を持って感じました。
 市民は希望のある暮らしの回復に向けて、明るい道筋が見えない中、期待と不安に揺らぎ、確かな政策を求めているのです。

本市の財政は、今後も歳入総額は減少をたどり、国庫補助制度の改革や交付金制度への転換など、長期の財政見通しに不確定な要素を多く含む一方、行政サービスの多様化や増加する社会保障費など、将来に亘って多くの財政負担を必要としています。
 しかしながら、現代社会は、物質的な豊かさに重きをおいてきた成長社会から、人々の価値観が多様化し、心の豊かさや安全安心が求められる、成熟社会に転換しようとしています。このような時代にふさわしく、住民の意思が行政に反映され、住民自らが主体となる活動が活発化するような仕組みをつくらなければなりません。

私達は、日常生活の中において、便利さを求めてきました。いつしかその意識は、家庭や地域社会における人間関係にも入り込んできているように感じます。近年続く少子化は、便利な社会の中で、見失っているものにも原因があるのではないかと考えています。その見失ったものは何であるのか。それは、人と人が関わる中で生まれる信頼であり、愛情であり、人を思いやる心ではないかと思います。それは、ことばを代えて言いますと、「絆」になります。家庭や地域がしっかりと繋がっていることが大切なことであると考えます。
 同時に、住民と行政が厚い信頼関係のもと、しっかりと繋がることがたいへん重要です。住民の願いや希望、すなわち「民意」が誠実に反映されるよう、行政の情報を伝え、住民の皆様からご意見をいただけるようにタウンミーティングをはじめ広報広聴活動への取組みも強化いたします。より多くの「民意」が市政に的確に反映されるか否か、このことが、私に課せられた大きな使命であると考えます。
 いまこそ、「政治」が求められています。「政治」とは、民意を汲み上げることです。私は、市民の皆様の声を聴き、想いを共にすることに、全力を注いでまいりたいと考えています。

加西市は、今年、市制施行45周年を迎えます。
 いにしえの時代から営々と栄えてきたふるさと加西を、心豊かな成熟社会とするべく、未来への希望を持続させるためには、新たな社会の担い手となる子どもたちがたくさん生まれ、人口減少を止めねばなりません。「5万人都市再生」は、私たちの一人ひとりの心を繋ぐ目標であり、地域再生のキーワードです。
 この「5万人都市再生」をめざしたまちづくりを進めるための具体的な目標を掲げています。昨年策定いたしました第5次総合計画では、それらの施策について、市民の皆様とともに着実に実行してまいります。

1 市政運営の基本方針

新年度における市政運営の基本方針の一つ目は、「未来へ持続可能なまちづくり」です。

農村地域においては、耕作されない田畑が増え、市街地では人が住まない家が増加しています。
 加西市の人口は、ここ10年で4500人、最近5年では2700人近くが減少しており、その減少が加速化しています。人口構成においても急激な高齢化と生産年齢人口の減少が見られ、住民による地域コミュニティの維持や、生産や消費、企業活動など、社会全体に与える影響は計り知れません。特に、将来の自治体運営そのものも、立ちいかなくなる恐れがあります。
 今後も加西市に暮らす人々が、安心して行政サービスを利用していただくためにも、加西市が、住みたいまち、住み続けたいまちとして、内外にその存在を示し続けねばなりません。
 持続可能なまちづくりは、まず、人口の流出を止める施策が必要です。そのためには、市街化調整区域における地域の特性に応じた土地利用や、新たな住宅地域づくり、雇用の創出に向けた産業の活性化、未来を担う元気あふれる子どもを育て、教育する環境等々を整えなければなりません。あらゆる施策を通じて、「人が集い」「交流が生まれ」「まちを好きに、人を好きに」なることを通して、未来へ持続可能なまちづくりが始まるものと確信しています。

基本方針の二つ目は、「住民が輝く地域づくり」です。

加西市の「こども見守り隊」や「ワッショイスクール協力員」は、住民ボランティアで成り立っています。住民の皆様の活動のおかげをもって、子どもたちの安全は格段に向上しました。目で耳で、声掛けで行う見守りに勝るものはありません。今、加西市の4人に1人が65歳以上となっています。しかし、高齢者の皆さんが生き生きと活動し、地域の中で活躍されている元気な姿には、驚かされるばかりです。若者に優るとも劣りません。
 高齢化率を地域の衰退の指標として捉えがちですが、地域を支える力として捉えることが大事です。年齢が進み、少々体力が落ちてきてもその蓄えた知識や経験や技術は、得難い財産です。
 また、年齢に関わりなく、いきいきと活動する女性が増えています。人口の2分の1以上を占める女性の力、声が生きる地域づくりは、これから一層重要になります。
 本年度に、小学校区単位で地域の住民による地域づくりを推進する「ふるさと創造会議」の枠組み作りを進めてまいります。地域づくりの主役は、その地域に暮らす老若男女を問わず一人ひとりの住民です。一人ひとりの住民の声や思いが地域の中で生きるまちづくりが、住みやすく暮らしやすい地域をつくると信じます。
 「住民が輝く」とは、地域で暮らす誰もが、互いに認め合い支えあうこと、何らかの活動に主体的に参加することです。
 「住民が輝く地域づくり」をあらゆる施策の中に反映してまいります。

基本方針の三つ目は、「5万人都市再生に向けた総合計画、行財政改革プランの着実な実行」です。

昨年9月に策定した第5次加西市総合計画では、加西の元気力を引き出しつつ5万人都市の再生を目指すこととし、その具体化を図るために30の施策を掲げています。本年度策定しようとする行財政改革プランは、その実施計画としての性格を併せ持つもので、健全な財政基盤を確立し、行政サービスの向上と効率的な行政運営を図りつつ、総合計画に定めた施策群の着実な実施を図ろうとするものです。
 改革の取り組みとしては、職員定員の削減や給与の抑制とともに職員の資質向上にも意を用いつつ効率的で分かりやすい組織人員体制を構築し、市民サービスの向上に努めるとともに、選択と集中による事務事業の見直し、民間活力の活用等による効率的な事務運営を図ることとしている。
 改革プランの進捗状況は、毎年、その実績を市民の皆様の眼に見える形で評価・検証を行い、必要な見直しを加えるなど、社会・経済状況の変動にも柔軟に対応していきたいと考えています。
 また、住民主体のまちづくりを進める新しい仕組みとして「ふるさと創造会議」の創設も盛り込んでおり、今後、市民の皆様との協働で、5万人都市の再生に向けた取り組みを進めてまいります。
 今回、行政サービスの向上と財政健全化を、より効果的に実行するために、1年前倒しで「行財政改革プラン」を策定することとしています。総合計画の実施計画が、「行財政改革プラン」となります。
 プランの進捗状況は、毎年市民の皆様の目に見える形で、その実績を検証しプランの軌道修正を行ってまいります。

また、行政運営面では、4月1日付けで機構改革を実施し、権限と責任を明確にする人事管理を行ない、市民にとってわかりやすく、効率的でスピーディに動く市役所組織に改革します。日常業務の遂行に当たっても、市民の思いや願いを常に念頭に置き、公務員としての存在意義をあらためて問いながら、職員の意識改革を進めます。
 さらに、市民サービスの充実のため、将来を見据えた加西市のグランドデザインを描きながら、施設の再配置や、事業の広域化に向けても検討を加えていきます。

以上、施策を進める上での基本方針を3点述べさせていただきました。

2 新年度の主要な施策

新年度に取り組む主要な施策は、総合計画に掲げる5つの基本政策に沿って申し上げます。

(1)子どもが元気に育ちいきいきと活動する加西

まず、「子どもが元気に育ちいきいきと活動する加西」をめざす施策では、子どもたちが未来に希望を持ち、たくましい心と身体を育むための事業を実施します。

安全安心な学校づくりのために老朽施設の整備や耐震補強工事を推進して行きます。 学校給食については、現在、市内4中学校の内1校のみで実施していますが、4校全てで実施するための新しい給食センターの設計に着手します。同時に、新しく策定する加西市食育推進基本計画のよりよい実践や、市の農産物の地産地消の推進が図れると考えています。

また、各小中学校が創意工夫を凝らし学校ごとに魅力ある学校づくりを進める「学校づくり応援事業」、子どもごとにきめ細やかに指導するスクールアシスタントの配置や、地域に開かれた学校づくり事業等を引き続き推進してまいります。

国においては子ども子育て新システムの検討が続き、幼稚園・保育所については統廃合の議論が先行していますが、よりよい子どもの育ちや市民生活の変化の中で、それぞれの施設が果たしてきた役割は重要です。今後、さらに就学前教育の充実を図るため、教育系大学との協働・連携を推進し、子ども一人ひとりに合った最適な教育・保育が実施できるよう、指導体制の充実、教諭の研修研究を深めます。

豊かな自然環境とあたたかい人情、優秀な教育者に加西市のすべての子どもが包まれ育まれるよう、各施策、事業の推進を図ってまいります。

(2)雇用と経済が元気を取り戻す加西

次に「雇用と経済が元気を取り戻す加西」をめざす施策では、長引く景気の停滞や雇用の悪化、地域農業、商業の地盤沈下を回復する事業に力を注いでまいります。

具体的には、若者の市内企業への就職意欲の高揚と回帰志向を高めるための「ふるさと就職支援事業」、市内事業者を利用して個人の住宅リフォームを行った場合の「産業活性化支援事業」、加西の伝統文化や歴史、風土、埋もれている観光資源を発掘・開発して、観光を活性化させる観光基本計画の策定事業を新規事業として取り組んでいます。

農業においては、昨年9月に甚大な被害をもたらした台風12号による災害を教訓に、災害の未然防止のために、「緊急ため池整備事業」を引き続き実施してまいります。また、優良農地を守り、どのように活用していくのかを集落単位で考える「人・農地プラン作成指導事業」を新規に着手いたします。そのほか、鳥獣被害防止対策、里山再生事業など、安心して農業に従事し、自立した農業経営が図れるよう引き続き国、県と力を合わせてまいります。

地域経済の元気は、人口と大きな関係があります。加西市に住んで・働き、結婚して子どもを育てるための定住化の促進に必要な施策は、まず、土地利用計画です。今回、見直しをしています国土利用計画や都市計画マスタープランが効果を発揮し、暮らしやすいまちづくりの形成に資するよう関係機関と調整を進めて行きます。
 具体的には、宇仁地区で策定された新規居住者区域に住民が住むための支援をはじめます。また、平成24年度から市の農業振興地域整備計画の積極的な見直しを行い、それを受けて特別指定区域の中の地縁者住宅区域の拡大を進めてまいります。
 さらに、新たな「新規居住者の住宅区域」の整備計画策定への支援を実施します。
 そして、市内に住みながら働ける環境整備のため、都市部への通勤利便性向上について調査を進めます。

また、産業界、大学等教育・研究機関、行政が相互に連携を強化し、地域資源を最大に利用し、その力を引き出す産学官の協働も推進して行きます。その活動を通して、次世代を担う人材育成が図れるものと考えます。

(3)誰もがみんな元気で安心して暮らせる加西

三つ目に、「誰もがみんな元気で安心して暮らせる加西」であります。子どもから高齢者まで、また、障がいのある人たちが、生きがいや希望を持ち、安全なまちに安心して暮らせる施策の実現をめざします。

子育て支援施策として、昨年10月から実施しました子ども医療費の外来診療費の自己負担の軽減をさらに拡充し、中学3年生までの子どもの医療費無料化を実現します。また、第2子以降の保育料の負担の軽減を図ります。それらにより、子ども達の健康を守り、子育て世代の負担の軽減を図り、子どもを産み育てる環境を整えて行きます。また、共働き世帯が増える中、子どもたちの放課後の生活を安心して委ねられる学童保育所を増設し、内容も充実させてまいります。

障害者施策としては、障がいのある人たちの個性を生かした社会参加を促進するための相談支援機能の強化を図ります。また、障害者虐待防止センターの設置や障害者訪問入浴サービス等、生活を支援する事業を推進します。

女性の持つ力を生かし、魅力ある地域づくりをすすめるために「女性チャレンジ支援助成事業」を実施します。また、主に女性が被害を受けるドメスティック・バイオレンス対策として、「配偶者暴力相談支援センター」を設置し、相談の専門化を図り迅速な対応が取れる体制を強化してまいります。

高齢者が健康にいきいきと生活し、地域で活躍できるよう65歳以上の高齢者に対して、「肺炎球菌ワクチン接種助成」を実施します。

高齢者やすべての市民が安心して暮らすため、地域医療の増進を図るべく、市立加西病院へ繰出金を増額します。厳しい財政状況下ではありますが、高度先進医療の充実や、質の高い医療従事者の配置を図り、市内医療機関との病診連携の推進のため、医療サービス向上をめざしてまいります。

加西市の全ての人が、安全な地域社会で暮らし、健康な身体と心を育み、文化やスポーツ等の生涯学習活動に参加しながら、充実した人生を送れる社会の実現にまい進いたします。

貴重な生活の足として子どもたちや高齢者になくてはならないのは公共交通です。北条鉄道においては国や県、小野市とも協調しながら安全運行のための施設整備の支援を充実していきます。コミュニティバスやはっぴーバスにおいては、住民のみなさまの声を聞きながらより使いやすいものとなるよう再編を行うとともに、公共交通全体の情報の充実を図っていきます。

(4)地球に優しい環境都市加西

四つ目に「地球に優しい環境都市加西」をめざす施策です。
 東日本大震災による原発事故は、私たちの暮らしに電力エネルギーがいかに重要であるかを再認識させました。昨年夏の節電に続き、現在も冬の節電対策が求められており、今後も同様の対策が引き続き求められていくものと思われます。しかし、それにより産業界はもとより安全安心な暮らしにも不安の影を落としかねない状況です。
 平成23年8月に再生可能エネルギー特別措置法が成立しました。今こそ、国を挙げて、安全なエネルギーを安定的に賄う施策に力を注ぐときであると考えます。幸い、加西市には最新鋭のリチウムイオン電池工場が「グリーンエナジーパーク」として、環境に配慮した操業を行っています。また、西日本で最大級のメガソーラー発電設備の建設も始まっています。これからの子どもたちに、豊かな自然と安心して住める環境を保全しながら、発展し続けるまちを残していくために、市としても、新時代のエネルギー関連産業の発展には、全面的な協力をすべきであると考えます。

そこで今年度、加西市は自然と調和した多様なクリーンエネルギーのまちを推進すべく、「加西市グリーンエナジー地域推進構想」を策定のもと、「グリーンエナジーシティ宣言」行います。環境への負荷を低減しながら、持続可能な社会経済活動を行うために、大きな企業や組織だけでなく、家庭単位での循環型社会への転換が求められています。 一人ひとりが、その意味を考えながら、できることから取り組みを積極的に行っていくことが必要であると考えます。

豊かな自然は、様々な生命を育む源です。多種多様な生物は、複雑な相関関係を保ちつつ加西独自の自然・文化・風土をつくり上げ、次世代へと命の鎖をつないでいます。加西市では、生物多様性基本法に基づく「生物多様性地域戦略」を策定し、その重要性と保全について、市民・事業者の理解を深める活動に取り組みます。

ごみ処理やし尿処理事業は、暮らしやすい環境づくりの中で最も基本的で重要な施策の一つであります。しかしながら、事業運営には多額の費用を要し、高いレベルで環境基準をクリアすることも求められます。今後、近隣市町との広域連携による事業運営をめざします。そして、効率的で安定した事業形態になるように、そのための協議を進めます。
 なお、それまでの間においても、クリーンセンターについては、設備の整備を実施し、安定操業を確保しつつ、延命化を図るべく所要の投資事業を実施します。
 また、埋立最終処分場についても、延命化工事を行い安定的な最終処分場の確保に努めてまいります。廃棄物の処理につきましては、家庭ごみの分別収集で、今後も引き続き、ごみ減量を推進するとともに、ごみ発生抑制の啓発活動等に取り組んでまいります。

(5)パートナーシップによる地域経営

五つ目は、「パートナーシップによる地域経営」です。
 150平方キロメートルと恵まれた市域を有する加西市は、市街地から農山村地域にわたり地域の顔は多種多様です。地域における課題もあらゆる分野にわたっています。
 社会情勢の変化の速さ、急速に進む少子高齢化や地域の活性化問題への対応などに、これまでの公平性や安定性を重視しながら進めてきた行政主体の公共サービスが、後手にまわる状況が多くなっています。
 また、地域課題の多様化にも対応が難しい状況が生じています。そのような中、それぞれの地域との協働が重要になっています。地域の課題をもっともよく知り、もっとも身近にいる人たちとの連携は双方にとって大きな利点と効果があります。
 本年度は、「加西ふるさと創造会議」として、地域の住民が自らの意思で地域の課題に取り組み、その支援を行政が果たしていく新しい仕組みを構築してまいります。柔軟な発想と機動力のある住民活動が主体的に行われるまちは、必ずやコミュニティの活性化と、そこに集う人たちが幸せを享受できるまちになるでしょう。
 また、そこには地域の女性の参画が重要になります。女性が参加しやすい環境を整えながら、持続的に発展する地域づくりをめざします。加西市がめざす「住民自治のまちづくり」は、地域の中でより多くの人が関わり、より多くの意見が出され、より多くの幸せが実現できる地域づくりです。「ふるさと創造会議」が自立的な運営が成り立ち、主体的に組織づくりが進むよう協働しながら支援してまいります。

地域づくりは、「ひとづくり」であり、将来の地域を担って立つ人づくりを進めることも大きな目的です。高齢者が子どもたちに伝えること、大人が子どもに伝えることが、しっかりと伝わる地域社会づくりをめざしてまいります。

むすび

私たちのふるさと加西は、豊かな自然と暮らしやすい気候風土に恵まれた、すばらしいまちです。すぐれた地域の伝統や文化を育み、古くから栄えた宿場町や農業経営を主体とした地域のつながりは、安定した地域社会を形づくっています。これからの社会を創っていく種は全て、この中に既に蓄えられていると考えています。
 これからその種をどのように発芽させ、苗に育て、花を咲かせて行くのか。
 成長のための栄養源として「加西の底力」をどのように生かしていくのか。
 子どもから高齢者までがどのように地域社会に参加し、関わって行けるようにするのか。
 その仕組みづくりと、方向性を示すことが、我々に課せられた重要な課題です。
 答えは、一つだけではないでしょう。しかし、常に、その時その場に、最善の答えは存在します。
 私が市長として最も大切にしている「市民との対話と信頼の行政」すなわち「民意」ですが、それにより「市民と協働し実現する市政」を推進してまいります。

「5万人都市再生」は高い目標であり至難の業です。
 しかし、私は「現状維持は、後退に等しい」と思っています。常に変化し続ける社会においては、現状の施策は常に古びて行くのです。行政も変化を恐れず果断に変革していくことが、未来に続く加西市を築くために必要なことです。
 前例を踏襲することで、なんとかなった時代は、すでに過去です。加西市の未来に、「本気」が求められています。地域再生のため、子どもたちの未来のため、市民の皆様と共に全身全霊を掛けて変化に挑んでまいります。市民の皆様から託された私の責任を果たします。
 30年後に語られる「その時」を皆様と共に作り上げましょう。

どうぞ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご支援ご協力を賜りますよう、心からお願い申し上げ、施政方針演説といたします。

過去の内容

問合先 ふるさと創造部 秘書課
TEL:0790-42-8701 FAX:0790-43-0291 mail:hisho@city.kasai.lg.jp

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