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平成30年度 市長施政方針(平成30年3月 市議会3月定例会において)

はじめに

本日、第269回加西市議会定例会の開会に際し、平成30年度の予算をはじめとする諸案件の審議をお願いするにあたり、お時間をいただき、新年度の市政運営に臨む所信の一端を申し上げ、議員各位並びに市民の皆さまのご理解とご賛同を賜りたいと存じます。

昨年4月、加西市は市制施行から50周年を迎え、『ともに創り、ともに育む』という市民と自治体との共創をイメージしたキャッチコピーのもと、加西の歴史文化や地域資源を再認識することによって、ふるさとへの誇りや郷土愛の醸成を図れるよう様々な記念事業を行いました。改めて郷土の歴史を振り返り、今日の礎を築かれた先人の方々に敬意を表し、感謝するとともに、今後も加西市民が心をひとつにし、共に力を合わせて加西市のよりよい未来を創っていくという問題意識を、多くの方々と共有することができました。

ご承知のとおり、平成30年は、明治になって150年という意味でも大きな節目となる年であり、明治政府によって始まった「中央集権の時代」は、1世紀半の時を経て、今「地域創生の時代」へと移り変わっています。
「地域創生」とは、地域がそれぞれの特徴を活かし、自律的で持続的な社会をかたちづくり、魅力あふれる地域を築くことであり、従来の地方分権とは異なり、地域が課題を見出し、解決する方策に取り組むことが、「地域創生」の実現において非常に重要です。
加西市におきましては、私が市長に就任してから今日に至るまで、徹底した情報公開のもと、何事も市民の意見を尊重する形の中で「5万人都市の再生」という大きな目標を掲げ、住みやすく、活気あるまちづくりに積極的に取り組んでまいりました。人口の減少傾向は続いているものの、昨年度は社会減少が平成7年度以来の100人を切る低水準となりました。今年度も1月末現在では19人の社会増となっており、人口増対策の取組の成果が目に見えるものとなってきました。
しかしながら、生産年齢人口の減少や超高齢化など、加西市を取り巻く情勢は引き続き厳しい中、地域創生の実現のためには、日々のくらしを豊かにするこれら人口増施策に加えて、地域に潜在する資源を引き出し、地域の元気をつくっていく加西市ならではの施策を一層加速する必要があります。
このような観点から、中国自動車道加西インターチェンジ周辺の開発による「産業団地の創出」、鶉野飛行場跡地周辺整備による「歴史遺産の多様な活用」、歴史・文化を活かしたまちづくりによる「北条旧市街地の活性化」の3事業を重点施策と位置付け、加西市のポテンシャルを活かした施策を展開してまいります。10月には、歴史ある「豪商の街道まち」北条の雰囲気をイメージしたビジネスホテルが完成する予定となっており、ビジネスや観光の促進だけでなく、新たな加西市発展のきっかけとして、そのシンボルになることを期待しております。

素晴らしい“ふるさと加西”。市制100周年に向けた次の50年のスタートの年に、このまちでずっと健幸に暮らせるよう、未来に向かって確かな道を市民の皆さまと一緒に全力で歩んでまいる所存です。

予算編成の基本方針

それでは、平成30年度における予算編成にあたっての基本方針をご説明いたします。
今年度は、市長就任から8年目に入る年であるとともに、2期目の事実上の最終年度の予算であります。3大重点事業については、実現への確かな目途をつけなければなりません。そのことが、同時に5万人都市再生への確信へとつながるものとなります。
加西市は、全国に先駆けていち早くふるさと創生に取り組み、第5次加西市総合計画の後期基本計画及び加西市地域創生戦略に基づき、様々な先駆的事業を実施しております。平成30年度も雇用機会の創出を図り定住人口の増加につなげる施策を展開し、人口減少に歯止めをかけ、子育て世代の人口流入を促進しなければなりません。改めて「5万人都市の再生」に向け、従来の基本方針である5本柱「子育て支援の充実と教育環境の整備」「産業振興と地域ブランド力の強化」「健康づくりと福祉の充実」「都市基盤づくりと定住促進」「住民主体のまちづくり・人づくりの推進」を継続しつつ、将来にわたり市民が希望を持って心豊かに暮らすことのできる、持続可能な都市の実現に邁進してまいります。
行政に求められている市民ニーズを的確に把握し、合理的な判断により事業の取捨選択を行い、真に有効な事業を吟味・厳選する中で予算配分の重点化、効率化を図り、あわせて全国から寄せられる多額の「ふるさと納税」を具体的な施策の実行の財源として活用しながら、地域創生の強力な推進に努めてまいります。平成30年度においても、公債費の抑制や財政調整基金の確保に努め、財政規律と健全な財政運営を守るという方針により予算編成を行ってまいりました。

新年度の主要な施策

これらの5つの基本方針によりまして、新年度に取り組む主要な施策を、総合計画に掲げる基本政策に沿って申し上げます。

1 子どもが元気に育ちいきいきと活動する加西

まず、「子どもが元気に育ちいきいきと活動する加西」をめざす施策であります。
学校施設の整備事業としまして、特別支援学校感覚学習室・体育館改修工事を行います。また、学校給食施設整備事業では、老朽化の進んだ南部学校給食センターの移転改築工事に着手し、平成31年4月の稼働を目指します。単独校を集約し、2センター化により、安全・安心な学校給食の充実を図ります。
次に、学校教育の充実としまして、外国語指導助手(ALT)の配置に加えて、英語が堪能な地域人材の活用やオンライン英会話を全小学校で実施します。さらに、中学校ではオーストラリア国際交流に加えて、英語能力検定料の補助を新たに実施するなど、児童生徒の英語力の向上を図ります。また、WEBを利用した「学習支援システム」の活用、学校図書館の蔵書数の充実や新聞を配置するとともに、スクールアシスタント、ヤングアドバイザー等の拡充により、個に応じた子どもたちの学びを支援するなど学力向上に努めます。そして、「体力向上プロジェクト事業」により、「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果等をもとに、加西市の子どもの現状や課題を分析し、体力・運動能力の向上をめざします。さらに、家庭・地域との一層の連携のもと、義務教育9年間を見通した小中連携を積極的に進めるとともに、保幼小連携・交流のさらなる充実を図ります。
生涯学習としましては、青少年向けスポーツ教室、子どもや家族向け講座・イベントの開催など、生涯学習活動を推進するとともに、公民館・オークタウン加西の施設整備を順次進めます。
加西市立図書館では、学校との連携をより一層進め、子どもたちの読書活動を支援します。また、市民の暮らしや仕事に役立つ情報提供施設として、幅広い資料の収集に努め、蔵書の充実を図ります。
スポーツの推進については、2020年の東京オリンピック・パラリンピック、2021年のワールドマスターズゲームの開催を控え、スポーツに対する関心が高まる中、競技スポーツ及び生涯スポーツの振興を図り、スポーツ関係団体と連携した教室や指導者講習会、イベントなどを実施し、市民の体力、運動能力の向上を目指し、スポーツコミュニティの形成を促進します。また、その形成に欠かせないスポーツ施設の改修を行い、スポーツを通じた地域交流にも努めてまいります。

2 雇用と経済が元気を取り戻す加西

次に「雇用と経済が元気を取り戻す加西」をめざす施策であります。
「加西市ふるさとハローワーク」による就職支援の充実に加え、兵庫労働局と締結した「雇用対策協定」をさらに推し進めます。また国、県や商工会議所、加西市雇用開発福祉協議会などと連携して、市内企業の求職状況の「みえる化」による確実な情報提供のための体制づくりや、学生や子どもたちが市内企業の情報にふれる機会を拡充するなどの人材育成策を通じて、市内の雇用力を高める環境づくりを推進します。
加西市の経済を牽引する「ものづくり産業」に対しては、加西市産業振興計画に示すとおり、既存工場用地の最大活用を図るため緑地規制を緩和し、奨励金制度を市内全域へ拡大し設備投資を促し、労働生産性の向上を図ることで、地域価値の持続的な拡大による経済の好循環の創出を図ってまいります。
さらに、新産業団地については、さらに充実した奨励金制度の検討を開始します。
また、平成30年秋に予定しているビジネスホテルの開業による経済的波及効果を逃すことなく、周辺での創業支援や空き店舗対策等により地域に賑わいをもたらす取り組みを行い、まちの活性化と定住促進に繋げてまいります。
平成29年度から加西商工会議所と連携し、同会議所内に設置した総合的な産業支援拠点「加西市産業活性化センター」により、市内事業所への支援に関する情報発信及び各種相談や創業支援、事業承継支援を行うなど、中小企業・小規模事業者対策へのさらなる取組を進めます。
農業振興では、担い手の確保と育成を中心とした施策を推進してまいります。昨年JA兵庫みらい等と共同で設立した新規就農促進協議会の活動を更に活発にし、若い生産者が伸び伸びと活動できる農業を推進します。また、担い手育成支援として、認定農業者及び集落営農組織への機械施設整備補助を充実するとともに、女性の参画を促すため、新たに大型農業機械の免許取得支援を行います。
農村集落の維持・向上のため、地域住民と協働し多面的機能支払制度を最大限活用していきます。また老朽化したため池の計画的な改修を行うとともに、東高室地区、加西インター周辺地区のほ場整備事業を核としたまちづくりを推進します。
特産農産物の生産振興では、JA兵庫みらいが産地化に向けて推し進めるアスパラガスについて、新たにハウス建設の協調支援を行います。積極的な活用が増えているブドウ棚の新設・改修や苗の改植などへの支援やトマトやイチゴなど施設園芸の新技術導入や設備増強支援など、特産農産物の振興に力を注ぎます。加西ブランド協議会においてJA兵庫みらい・商工会議所と協力しながら、加西産農産物を活用した産品の開発と普及のための農商工連携を推進します。
また、有害鳥獣被害対策として、「捕獲による個体数の管理」、「防護柵設置による被害防除」、「里山整備、森林整備等による生息環境管理」の三つの柱による被害防止に努めます。
次に加西市に住み、定住できる基盤を整えるため、市街化調整区域では、引き続き、特別指定区域制度や地区計画制度を活用し、大胆かつ積極的に課題解決に即した建築規制の緩和に努めます。
新たな産業団地について、まずは、市街化調整区域に存する繁昌町の国道372号線沿道の既存工場の集積地を含めた一体の土地について、工業地域としての市街化区域編入が平成30年4月に決定となり、新たな工場集積地としてのスタートを切ることになりました。そして、加西インターチェンジ周辺地域で進めている新産業団地整備事業については、県の企業庁と加西市との共同事業方式により、地域活力を創造する新たな取組として協議が始まりました。この産業団地は、造成して良しとするものではなく、同時に企業立地も決定していることを目指した事業とするように取り組みます。産業団地の整備に当たり、最優先に行うべき課題である事業用地の確保については、産業団地関係町及び地権者の方との合意形成を早期にまとめ上げ、事業が順調に進められるように取り組んで参ります。今後はこの地域において、工業、商業、農業をバランス良く整備することにより、新たな雇用機会や定住を生み出し、物づくりの町かさいをより広くアピール出来るまちづくりを進めます。
定住促進については、好評を得た「ベルデしもさと」に続く、市街化調整区域における新たなまちづくりモデルとして、尾崎町北条高校前地区において、自治会、行政、民間の3者協働による宅地分譲事業がいよいよ始まります。また、宇仁地区における新規居住者の住宅区域の拡大などの特別指定区域の見直しを進めており、さらなる定住促進を図っていきます。これら新しいまちづくりを全市的に展開できるよう各ふるさと創造会議との協議を始めます。
市街化区域については、周辺に商業施設が立地するなど歩いて暮らせるコンパクトなまちである、北条12区を中心とした旧市街地の住環境整備と土地活用の促進をめざし、引き続き、官民境界等先行調査の実施に併せ、住民と行政の協働のまちづくりを進めてまいります。また、北条旧市街地の賑わいづくりとまちなか居住の推進のため、地域の歴史文化資源である空き家・空き店舗を活用した交流や起業支援の場づくりも実施いたします。
組合施行である加西市西高室土地区画整理事業については、保留地販売も順調です。引き続き、良好な住宅地の整備と、事業の早期完了に向けて支援を行います。中野・下宮木地区の九会小学校西側においては、未利用地の活用を図るため、約12haの用途地域の変更を行い、新たな企業立地の推進や良好な住宅地の整備を図っていきます。また、地元からの要望の強い、地籍調査事業も加速化させてまいります。
同時に、若者定住促進住宅補助制度の内容を拡充し、UJIターンや若者、子育て世帯が市内に一戸建て住宅等を購入・建築しやすい環境をさらに整えます。また、若年世帯の市内への転入を促すために、新婚世帯向け家賃補助を引き続き実施いたします。
公共交通に関しましては、新たに策定する加西市地域公共交通網形成計画に基づき、北条鉄道・路線バス・コミュニティバスが一体となった交通網を確立し、地域主体型交通の導入を含め、活発な交流に基づく地域の活性化につなげます。
平成25年から実施しています播磨国風土記事業については、加西市のオリジナルとして認知されてきました。昨年より、観光まちづくり協会事業として継続しており、その中でも加西市の未来を担う小学生たちによる「加西市こども狂言塾」事業を重点プロジェクトとして位置づけ実施しております。1300年以上も前からふるさと加西に伝えられた「根日女物語」を、新作狂言「根日女」という形で現代に蘇らせ、今を生きる子どもたちが自分自身で理解して演じることは、生まれ育ったふるさとを誇りに思い、ふるさとを愛する心を育む正真正銘の地域創生の事業です。5月4日に開催予定の「第3回加西能」において、プロの能楽師も招いて披露いたします。
また、平成29年度に加西市の観光施策を戦略的に進めていく指針である「第2次加西市観光推進基本計画」を策定しました。国では「観光立国推進基本計画」、兵庫県では「ひょうごツーリズム戦略」の改定が行われ、訪日外国人への対応など観光行政の大きな見直しが図られています。これらの変化を捉えながら市の観光をめぐる新たな動きに対応し、観光行政を推進してまいります。
市内の道路網整備については、国道、県道及び西谷坂元線等の幹線市道整備と集落道路の改良工事を計画的に実施してまいります。
老朽化した市道や市道に付属する道路施設の維持・修繕工事について、通学路を重点的に地元要望に迅速に対応した整備を行ってまいります。
特に、国道372号加西バイパスの早期事業着手と鶉野飛行場跡地周辺地区の利活用を促進するための(仮称)市道鶉野飛行場線の整備について引き続き積極的に事業を推進してまいります。
鶉野飛行場跡地及び周辺の戦争遺産を一体として観光整備し、市内外の観光客と地域住民の交流の場を創出するため、現在、都市再生整備計画に基づき、防災備蓄倉庫や防空壕・機銃座等の歴史遺産整備を進めているところです。
また、「歴史と平和を継承するまち」の拠点施設として、地方創生推進交付金を活用し、「(仮称)加西市鶉野ミュージアム」の整備に向けた計画を積極的に推進してまいります。
また、史跡玉丘古墳群の史跡整備を実施し、郷土の歴史や文化を活用し、加西の知名度を上げるとともに、市民に向けて、郷土に対する愛着や誇りを育む取組を進めてまいります。

3 誰もがみんな元気で安心して暮らせる加西

三つ目に、「誰もがみんな元気で安心して暮らせる加西」であります。
子育て支援施策として、平成24年度から実施している中学3年生までの子どもの医療費無料化、平成28年度から実施した4、5歳児の保育料の無料化を継続し、子育て世代の支援をいたします。
就学前教育については、地域の子育て支援の拠点施設として質の高い幼児教育と保育の一体的な提供を行う認定こども園を整備し、保育士・教諭の資質や専門性を高めた職員配置のもとに3歳からの幼児教育を進め、特別支援教育の充実を図ります。平成30年度には、北条幼稚園と北条西保育所を統合した北条ならの実こども園を開設するほか、泉中学校区においても平成32年度の開設に向け、(仮称)泉こども園の整備を進め、幼保一体型認定こども園の施設整備を市内全域に展開し、子育て環境を充実していきます。
障がい者に対する雇用の環境は厳しい状況が続いています。従前より就労継続支援B型事業所において、支援を受けながら働いている障がい者の工賃は徐々に増加しているとはいえ、低い水準と言わざるを得ません。市役所においても就業訓練として、軽作業や清掃作業に携わってもらっていますが、この作業工賃を引き上げるとともに、市役所以外の就業訓練の場を提供し、より多くの就業体験をすることで、労働による社会参加に対する意欲の向上を図ります。
また、聴覚障がいを持つ方にとって、意思疎通の重要な方法である手話について、さらに理解と普及を推進するとともに、暮らしやすい環境づくりに向け引き続き取り組んでまいります。
生活困窮者に対しては、総合的な相談支援事業に加え、就労準備支援事業を行い、就労困難な方への仕事の体験を通じて、一般就労への支援を地元民間企業の協力を得ながら行います。
また、家庭の経済格差や子どもの学力格差などによる貧困の連鎖は深刻です。生活困窮家庭等の子どもを対象に、学習支援事業を実施するとともに、ひきこもり対策事業を実施し、就労準備支援や学習支援等社会参加へつなげます。
子育て家庭の負担軽減を図るためファミリーサポートクラブ会員の増加に向けて交流会等の充実を図るとともに、子育て家庭ショートステイ事業を拡充します。さらに、ひとり親家庭に対する就労促進のための資格取得の支援を拡充します。
また、ドメスティック・バイオレンス対策については、引き続き相談しやすい窓口づくりと関係機関との連携強化を図りながら、迅速な被害者保護と安全確保に努めてまいります。
次に、健康づくりにつきましては、生活習慣病予防と重症化予防に努めてまいります。このためには、健診により自分の健康状態を知り、生活習慣を改善していくという健康行動の実践が大切です。そこで、節目年齢に対するがん検診無料クーポン券の配付や託児付きの土日健診の充実に加え、平成29年度から加西市国民健康保険とその他保険加入者の20歳から39歳の方の特定基本健診の自己負担額を無料としており、引き続き受診しやすい環境を整えることで、受診率の向上を図ってまいります。
特に新たに市内の全中学3年生にピロリ菌検査を実施し、「胃がん0のまち」への第一歩とします。
運動の普及については、運動教室のメニューに地域の運動リーダー養成コースを加え、その後の活動支援も行ってまいります。また、運動ポイント事業では参加者の定員を現在の1,000名から1,500名に増やし、イオンモールウォーキング健康ポイント事業とともに継続参加者の事業期間を約10か月に延ばす等その内容の充実に努め、歩くまちづくりの推進に努めます。
健康づくりは、無関心層をどう関心層にするか、その導入部分としての運動ポイント事業を始めて4年になります。今後無関心層へ有効な影響力を与えてくれるインフルエンサーを育成し、市民が健康で活動寿命を延ばせる事業へと発展させます。
母子保健対策として、昨年度から開始した利用者支援事業(すくすく相談窓口の設置等)や産後ケア事業に加え、新生児聴覚検査への全額補助、産婦健診及びおたふく風邪ワクチン予防接種への一部補助を今年度より実施し、安心して子育てができるよう支援体制の充実を図ります。
高齢者施策としては、高齢者福祉計画・第7期介護保険事業計画に基づき、団塊の世代の方々が75歳以上になられる2025年度までに、住み慣れた地域で、いきいきと自立した自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、地域包括ケアシステムを深化させます。その一つの取り組みとして、加西病院に加西市在宅医療介護連携相談室を設置し、多職種間の連携調整を図ります。また、住民と共に創る地域共生社会の実現に向け、認知症施策や地域包括支援センターの強化、介護保険制度の適正な運営に取り組みます。
加西市は、100歳人口の割合が県内29市の中でも二番目に高い長寿のまちです。引き続き「元気100歳健康長寿のまち」を目指し、かさいいきいき体操の普及や住民相互援助活動である生活支援サポーター制度の更なる充実など住民力を主体とした高齢者の支え合いづくりや生きがいづくりを進めていきます。
また、社会福祉協議会と連携し、日常生活圏域に第2層生活支援体制整備協議体の設置及び生活支援コーディネーターの配置を目指し、住民ネットワークの構築と地域人材の発掘や育成に努めます。
認知症対策については、認知症地域支援推進員と連携し、地域や学校で「認知症サポーター養成講座」を開催し、認知症の正しい理解を深めるとともに普及啓発を図ります。また、民間企業と高齢者の見守り等にかかる協定を締結し、地域住民とともに市民・行政・事業者連携で認知症になっても誰もが地域で暮らしていけるような地域づくりを目指します。具体的には、見守りSOSネットワーク事業の拡充を図るほか、事前登録者に対して、GPS装置の貸与など行方不明になっても早期に発見できる捜索体制整備を行います。
市内唯一の2次救急に対応した病院は今も昔も加西病院であることに変わりはありません。しかし、地域医療を取り巻く状況は大きく変わってきました。加西病院には、高齢化の進展にともない、実効的な役割と病院機能の選択が求められています。未来に向かって、市民が安心して利用できる病院として医療サービスを安定的に提供するとともに、限られた医療資源を最大に活かした「地域多機能型病院」として、市民ニーズに応えてまいります。早期に病院経営の健全化の方向性及び老朽化した施設への対応策を策定するとともに、必要な改革は時を置かず、実施してまいります。
安全安心な地域社会は、全ての施策の基本です。防犯対策においては、事件解決の有効手段となる防犯カメラの設置を市内の主要な交差点等に引き続き行うとともに、さらなる犯罪発生の抑止力の強化を図るため、地域団体が防犯カメラを設置する場合の助成について、補助金額の上限を引き上げます。
防災対策では、地域防災の両輪となる自主防災組織と消防団への支援充実を継続するとともに、平成26年度から実施してきた自主防災リーダーを中心とした図上訓練が一巡したことから、平成30年度からは、自主防災組織と共同した総合訓練を実施することで、市民自らが災害に対応できる技術の向上を図り、防災意識の高揚と防災体制の強化に取り組んでまいります。
消費者行政につきましては、消費者被害の未然防止・拡大防止に向けて積極的な啓発など予防に重点を置いた施策を行います。消費者問題が複雑かつ多様化する状況下において、迅速かつ的確な相談体制の強化を図ります。また、警察や地域の団体、事業者とも連携して消費者トラブル防止に取り組んでまいります。

4 地球に優しい環境都市加西

四つ目に「地球に優しい環境都市加西」をめざす施策であります。
平成28年度に策定した「第2次加西市環境基本計画」に基づき、平成30年度は新たな環境施策を本格実施する年となります。この計画を着実に推進していくため、加西市環境審議会による環境施策の検証を毎年行い、市民の声をより一層、施策に反映させてまいります。今後とも加西の美しい景観・自然環境を将来にわたって維持できるよう、環境保全のための地域連携・人づくりに取組んでまいります。
次に、「グリーンエナジーシティ構想」の推進につきましては、エネルギーを作る「創エネ」から、エネルギーを貯める「蓄エネ」と、エネルギーを上手に使う「省エネ」の支援にシフトしてまいります。
そのため、住宅用の太陽光発電施設の補助は、平成29年度をもって終了し、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、蓄電池への補助制度を継続し、クリーンエネルギーの普及を図ってまいります。
自然との共生では、「生物多様性かさい戦略」を軸として、加西市の貴重な生態系の保全を推進します。すでに動植物調査が完了しているあびき湿原については、関係機関と連携を図りながら、平成30年度の市・県の天然記念物指定に向けて取組んでまいります。また、無人航空機を導入し、自然調査・環境保全分野で利活用するほか、他部署の様々な業務に活用できるよう横断して運用できる体制を構築いたします。
ごみ処理対策については、不法投棄・野焼きに対する指導を継続するとともに、住民主体の「粗大ごみ拠点回収」は、持込み場所が身近な地域内であることから、非常に好評を得ておりますので、今後も引き続き実施し、住民が相互に助け合いながら、安心して住みやすい地域づくりをすすめます。また、ごみ減量に対し補助事業を継続し、循環型社会の推進に努めてまいります。
埋立最終処分場におきましては、平成30年度より残余容量を確保するための第2期工事に着手し、延命化と廃棄物処理の適正化を図ってまいります。
次に、加西衛生センターにつきましては、平成28年4月より公共下水道への放流とともに、運転管理及び機器管理の長期包括運転管理委託を開始しており、引き続き、環境負荷に配慮した運営を行ってまいります。
水道事業につきましては、昭和43年に第2期拡張事業により、送配水施設が完成し、加西市として新たな水道事業の認可を受けてから、50年目を迎える年となります。
水源を持たない加西市において、安定的な供給体制を整備された先人の方々のご尽力に敬意を表しつつ、社会情勢の変化により、順調に伸展してきた水需要も横ばいに転じているいま、これからは、先の50年を見据え、効率的かつ柔軟な事業展開を図りながら、持続可能な経営に努めてまいります。
加西市水道ビジョン、アセットマネジメントに基づき平成27年度から整備に着手しています鴨谷町の新しい配水池及び関連する送水施設、送配水管につきまして、関係機関と協議を行いながら、早期に供用開始できるように整備を進めてまいります。 
下水道事業につきましては、生活排水による公共用水域の水質汚濁を防止し、良好な生活環境を確保するため、下水道への接続の促進に努めます。
水洗化促進補助制度は、各町の公的な施設や合併浄化槽から下水道への切替工事など、補助対象を拡充しており、周知と推奨を継続的に行い、水洗化率の向上を図ってまいります。
下水道施設につきましては、生活排水処理計画に基づき、今年度から農業集落排水処理施設の公共下水道への接続工事を南網引地区で実施します。今後も計画的に生活排水処理施設の統廃合と公共下水道への接続を進め、経営の効率化と安定的な汚水処理に努めます。また、経年により老朽化している加西ハイツ地区、鎮岩・加西工業団地内の下水道管路の更新事業を実施し、施設の長寿命化を図ります。さらに、平成28年度から整備を実施しています中野地区の雨水渠整備事業を継続し、雨水による浸水被害の軽減に努めてまいります。

5 パートナーシップによる地域経営

五つ目は、「パートナーシップによる地域経営」であります。
住民がまちづくりの主体となる「ふるさと創造会議」は、平成30年3月には11小学校区すべての地域で立ち上がります。取組を始めてから6年目になり、各地域でその地域の特性に応じた取組が進んでいます。さらに、活動が活発に実施できるよう、新たな支援制度を立ち上げ、積極的に支援してまいります。
また、平成27年度に導入した地域おこし協力隊制度について、この3月には最初に着任した2名が3年の任期を終えます。隊員が活動していく中で生まれた、人と人との繋がり、自分達の地域をもっと良くしていこう、何かにチャレンジしてみようと思う市民が増えてきています。今後も、創造会議での活動や観光資源を活かした活動を実践する協力隊を採用し、地域おこし協力隊制度を継続し、様々な制度を取り入れながら地域創生を進めていきます。
次に、若者や女性が活躍できるまちづくりを進めるため、完成から15年を迎える加西市地域交流センター「ねひめホール」を、市民のやりたいこと、アイディアが実現できる場「開かれたサードプレイス」として活用する運営会議を市民参画で立ち上げ、みなさんの夢の実現を後押ししていきます。
また、将来カフェやレストランを起業したい方向けのビジネススクール「COCOKARAカレッジ」や、播磨農高プロデュースレストラン「はりまのちっちゃな台所」、出逢いサポーターが1対1の出逢いを支援する「加西市出逢いサポートセンター」など、若者の新しいチャレンジや出逢いを全力でバックアップするまちとして、様々な施策を展開していきます。同時に、女性の活躍や都市部への流出抑制を目的として、若年女性や子育て中の女性を対象とした起業支援や女性講座、交流事業にも取り組みます。 広域的な取組としましては、播磨圏域連携中枢都市圏及び北播磨広域定住自立圏の推進により、観光やイベント等、自治体同士が互いに連携・協力を行いながら、活力ある地域の維持に向けて一層効率的かつ効果的な行政を引き続き推進します。

最後に

以上、平成30年度施政方針に基づき、今定例会に提案させていただいております「平成30年度当初予算案」をはじめ、各議案につきまして、ご審議をよろしくお願い申し上げます。
議員各位並びに市民の皆さまのご理解とご協力を重ねてお願い申し上げます。


 

過去の内容

問合先 ふるさと創造部 秘書課
TEL:0790-42-8701 FAX:0790-43-0291 mail:hisho@city.kasai.lg.jp

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