第13回「愛の詩」

佳作

題名/母の慈愛
氏名/亀川富雄


レースのカーテンから差し込むやわらかい日差しの部屋で、車椅子でまどろむ母の姿が絵画のように見え、このまま幸せな時間が永遠に時が止まってくれればいいのにと思うことがある。
今年、百二歳を迎えた母は、車椅子生活のため、高齢者専用マンションで独りで暮らしていて、訪れる息子の私をいつも慈愛に満ちた目で迎えてくれる。
母の話す言葉は、聞き取りにくくなったが耳を近づけると言っているのはいつも「元気で変わりないか」の言葉だ。
それを聞くと六十三歳の私は百二歳の母にまだ気にかけてもらっているという照れくささと、幸せだなという気持ちを感じる。
幾つになっても、母にとってはいつまでも気になる子供であって、私にとってはいつまでも甘えられるお母ちゃんなのだ。
母の体は日に日に衰えてきていても、こうして元気に生きていてくれるだけで、私の何よりの生き甲斐になってくれている。
母が長生きすることで、人は誰でも高齢になると、体が弱って行き、いずれ人のお世話が必要になるような時期が来るよと教えてくれている。
私は今もいろんなことを教えてくれる母に心から感謝して、母が天寿を全うするまで、息子として出来る限りのお世話をさせてもらおうと思っている。

 

問合先 ふるさと創造部 人権推進課
TEL:0790-42-8727 FAX:0790-43-1380 mail:jinken@city.kasai.lg.jp

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