第12回「愛の詩」

優秀賞

題名/私の息子
氏名/渋谷 真弓


「自閉症です。」
耳を疑った。
「傾向として見られます。」
ちょっと言葉が遅いから、きっと行けば安心できると思って行った発達外来。
産まれもったものだから、治るものではないとも知った。
自分の子供はそうではないと自負していたのか、落胆した。

旦那が帰ってきて伝えると。
「ふーん。」
態度もあまり変らない。
私はイラッとした。
「ショックじゃないの?」
「だって、落ち込んでも仕方ない。これから先をどうするかが大事だよ。」
あっさりと言う。
これから先なんてあるのだろうかと悲観していた自分が馬鹿だなと思えた。
「そうだね。これから療育相談があるのも聞いたから、色々調べてみるよ。」

それから五年。
八歳になった息子はドリフが好きで、ピアノが好きで、計算が好き。
好きな事が増えた。
初めての経験にはちょっと躊躇する事もある。
けれど、息子と共に私も息子の初めてを体験しつつ母として成長させてもらっている。

「ママの料理は最高だね。」
息子に言われると笑顔がこぼれる。最高の褒め言葉。
どんな個性を持っていようと、私が産んだ大切な息子です。
これからも、母でいさせてください。

問合先 ふるさと創造部 人権推進課
TEL:0790-42-8727 FAX:0790-43-1380 mail:jinken@city.kasai.lg.jp

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