第10回「愛の詩」

優秀賞

題名/第二の故郷
氏名/久島 慶子(兵庫県)


これといった理由もなく、昔は自分がハーフであることがひどく嫌だった。韓国語は話せないし、見た目も何ら変わらないのに、自分だけ変な気がした。みんなと同じがいい、と変われもしないのに願った。ハーフであることを恥ずかしく思っていた自分がいた。でも、今はもう思っていない。大切なことに、気がついたからである。

それはごく最近、家でテレビを見ていたときのこと。時間潰しのためテレビを見ていた私は、何の番組でもよかったため、適当にチャンネルを回して特番を見ていた。特番のテーマは「日本に残る強制連行された朝鮮人の子孫」だった。ドキュメンタリー方式で流れていく番組で、とにかく何でもよかった私はそれを見ることにした。

テレビ画面に、一人の男性が映し出された。笑ってはおらず、どこか寂しげな顔立ちで遠くのほうを見つめたような目でインタビューに答えている。インタビューの内容はおぼえていない。本当に、受け流すような軽い気持ちで見ていたのだ。けれども、一つだけ心に残った言葉がある。「なんで差別されるんでしょうね。朝鮮人も日本人と同じ人間なのに。」問い詰められているようだった。自分の考えが、ひどく恥ずかしく思えた。私は何を嫌がっていたんだろう?何が変な気がしたのだろう?同時に、愛しさが溢れ出した。

今では日本と韓国のハーフであることを誇りに思うし、韓国にも行きたいと思う。不思議と、愛国心のようなものが芽生えていた。私の好きな韓国語は「サランヘヨ」(愛してる)だ。まさに私の韓国に対する想いそのものだから。

 

問合先 ふるさと創造部 人権推進課
TEL:0790-42-8727 FAX:0790-43-1380 mail:jinken@city.kasai.lg.jp

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