第9回「愛の詩」

優秀賞

題名/母よ!
氏名/春 尚哉(東京都)


はるかなはるかな昔 日本が戦争をしていた頃
女手ひとつで幼い子供を育てるため
野に出て食用の草を捜して摘み
遠浅の海辺で魚貝類をあさり
田んぼでどっさりとイナゴを捕まえて糸に通し
農家にお願いして
サツマイモのツルや米糠をもらい…
そのようにあれこれして日々の飢えをしのいできた母よ!

おふくろさん
あなたはボクを育てるために
文字どおり骨身を削る半生を過ごしましたね
ありがとう!
あなたののぞみどおりには育たなかったし
お金持ちにもなれなかったけれど
あなたの愛はしっかり受けとめています

百歳を目前にした母
もう認知症で何も分らぬ母
痩せさらばえて歯も一本もない母
柔らかな果物を少しづつ口に含ませれば
「おにいさんはたべないの」と
だれにとも分らずこころ配りする母よ!

小さくなった目を泳がせて
もう何も分らぬおふくろさん
いや本当は何もかも分かっているのかも…
でも分らなくてもいい
ボクは言いつづけたい あなたに
ありがとう! ありがとう!
生まれ変わっても また
おふくろさんの子供でありたい…
母よ!

 

問合先 ふるさと創造部 人権推進課
TEL:0790-42-8727 FAX:0790-43-1380 mail:jinken@city.kasai.lg.jp

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