第9回「愛の詩」

審査講評

今年も、全国から千二百点を超えるさまざまな形の「愛の詩」が、この加西市の事務局に届きました。丁寧に読みすすめながら、そのひとつひとつの作品に込められた「愛」の思いに感動しました。

寄せられた作品は皆個性があり、当然のことながら一つとして同じものはありません。それぞれの作品がそれぞれの表情で輝いていました。

今年の応募作品の特徴は次の三点のように思われます。

一つは青年、若い人たちの作品が目についたことです。二十二歳の若者が、楽しさいっぱいの我が家の家族を讃えた詩がありました。一人で下宿生活を始める娘の引っ越しを、黙々と手伝って帰ろうとする父の後姿に「ありがとう」と涙する女性の詩もありました。中学生の頃つっぱって担任を困らせていたが母の涙を見て立ち直ったという青年の、母に対する心からの感謝の言葉がありました。

交通事故で重傷を負い重い障害が残った友達を思う詩、車椅子の生活をする母への思いを綴った詩もありました。

一方、障がいを持つ人が外へ向かって自分を出していこうとする作品、被差別の立場の人が、勇気を出して自分の思いを書いた作品もありました。

人は自分の周囲のたくさんの人とかかわって、共に暮らしています。決して一人で生きているのではありません。その毎日の暮らしの中でかかわっている人のことを思い、その人のために出来ることを考え、その人が心豊かに生きられるように努力すること、それが「愛」ではないかと、たくさんの作品を読んで思いました。そのことを素直に綴ると「愛の詩」になるとも思いました。

加西市の募集する「愛の詩」も今回で九回目になり、質量ともに一層充実してきました。

このたくさんの作品を読んで、詩を創るということは、毎日の暮らしの中で気付いたこと、感動したことを素直に綴ることから始まるのではないかと改めて思いました。

第十回を目指し新たな挑戦を期待しております。

(元兵庫県人権教育研究協議会会長)
山本 允

 

問合先 ふるさと創造部 人権推進課
TEL:0790-42-8727 FAX:0790-43-1380 mail:jinken@city.kasai.lg.jp

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