第8回「愛の詩」

佳作

題名/車いすで生きることを教えてくれた君に
氏名/小田 慶喜(兵庫県)


車いすの君に出会ったのは、君が大学に入学してきた春でした。私は教員、君は学生で、私の仕事は君たち学生に、よりよく生きていくために必要な教養を教えることでした。しかし、実際に多くのことを教えてくれたのは君で、いっぱい多くのことを学んだのは私でした。君が教員の役を務め、私が学生になることが多かったのです。

君と知り合うまでは、私の専門である体育やスポーツのことは、何でも対応できると思っていました。しかし、その考えが完全に打ち砕かれました。車いすで通学すること、車いすで生活すること、車いすでスポーツを楽しむことなど、全て分からないことばかりだったのです。

体育実技の時間、車いすで参加できる種目を考え、できるだけ君にとって良好な環境を用意しようと考えました。しかし、妙案が思いつかず、相談した時の君の答はすばらしかった。

「何でもできます。やらせてください。もし、できなかったら、あきらめます。」

そうなのです。まずやってみてからでいいのです。分からなければ、やりながら考えればいいのです。考えて、やってみて、その結果できなくても、やってみたことに価値があるのです。そして次のやり方を考えたらいいのです。これが、私が君から教わったことです。がんばらなければいけないと、力が入ってあなたに接しようとしている私に、笑いながら話した言葉が、またすばらしかった。

「先生、リラックス、もっと楽に生きましょうよ」

 

問合先 ふるさと創造部 人権推進課
TEL:0790-42-8727 FAX:0790-43-1380 mail:jinken@city.kasai.lg.jp

Page Top