第4回「愛の詩」

審査講評

「愛の詩」の審査を終えて

郵送のもの、ファックスで送られてきたもの、メールで送られてきたもの等を合わせて、今年は一三〇〇点余りの作品が、加西市の「愛の詩」係に届けられました。

今年も、全国ほとんどの府県からの応募がありました。中には遠くアメリカからの作品もありました。そして、読んでいくうちに、目頭の熱くなるものがほとんどでした。

妻の支えによって大きな手術を乗り切って、元気に前向きに生きようとする夫から、妻に対する感謝の気持ちを詩にしたものがありました。二十四歳になって、就職試験に合格した男性から、育ててくれたお母さんへの「あれがとう」の言葉が送られてきました。北海道の六十歳を過ぎた男性は、四十年ぶりの初恋の人に再会した喜びを、さりげなく語っておられました。

人を思い、ひとのために祈ることが言葉となったとき、それは、「愛の詩」となるのでしょうか。

戦後の混乱期の生活の思い出を綴った作品がありました。母と子ども三人で疎開先から都会へ汽車で帰るとき、無蓋の列車に乗せられ、容赦なく煤煙がふりかかり、火傷をしそうになったとき、隣の見知らぬおばさんが、当時三才の作者の上におおいかぶさって守ってくださったことを、およそ六十年たっても忘れずにいると書いておられました。当時の厳しさとともに、今の平和の大切さ、有り難さをつくづく感じました。

障害を乗り越えて結婚し、子宝に恵まれ、昨年は孫の誕生にも巡り会えたという便りもいただきました。残存する差別問題、在日外国人の課題に取り組んでいる人からの応募もありました。それぞれ、自らのこととして、一生懸命考え行動しておられます。

この世に生を受けた人は、誰もが幸せに生きる権利を持っています。それは、自分のことであるとともに、当然周りで生きている人々にも言えることです。さらに、遠い地球の反対側で暮らしている人々にもあてはまることです。自分の生を大切にするとともに、全ての人々の幸せにも思いをはせることを忘れないようにしたいものです。

届けられた数多くの「愛の詩」を、機会あるごとに一人でも多くの人に知っていただくよう努力することをお約束して、本年度の講評とさせていただきます。

(兵庫県人権・同和教育研究協議会会長)
山本 允

 

問合先 ふるさと創造部 人権推進課
TEL:0790-42-8727 FAX:0790-43-1380 mail:jinken@city.kasai.lg.jp

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